2012年07月

2012年07月19日

ticket   登山鉄道に乗ってワシントン山(1917m)へ   
             
                                           2008.8.18   (Hobo in The Past #003)
  

    ニューハンプシャー州北部に聳えるワシントン山、2,000mには少しとどかないのですがそれでもアメリカ東部の最高峰です。(あの長大な「アパラチアン・トレイル」もここを通過しています。・・・いつかは少しだけでも歩いてみたいですね) White Mountain National Forest の一角、Presidential Range の一峰で、その名の通り他にも「モンロー」、「マディスン」、「アダムス」、「ジェファーソン」…といった歴代アメリカ大統領の名が冠された山々があります。2008081809 前日宿泊したConwayという町から、US302 を北上していく途中はなかなか見晴らしのいい山岳道路、渋滞かと思って停まったらムース君がのんびりと国道をお散歩中でした。2008081810

 快適なドライブを1時間ほど続けると第二次大戦後の通貨体制を決めた場所 Bretton Woods に着きます。今でも避暑地として有名で我々にはちょっと手が出ない高級リゾートホテルがいくつか建っています。 そこで右折、2008081815鉄道への取り付き道路へ入っていきます。それから15分くらいだったでしょうか、大2008081817な駐車2008081816場のある Base station へ到着です。

 そこには出発準備中の年代物(1890年代?)の蒸気機関車が待ち受けていました。 車体も勾配にあわせたのか斜めになっているのが面白い。 

2008081818 急勾配(なんと平均250パーミルとか)を登っていくため、当然ながら機関車が後ろから客車を押していく形になります。そして何より、ここではレールの間に歯車がある「ラック式」を採用しています。日本でもかつての碓井峠越えがそうでしたし、現在では大井川鉄2008081819道の井川線が有名ですね。でも、ここが世界で初の試みだったそうです。(cog というのはその歯車のことだそう)

2008081870←レールの間のこいつに歯車を噛み合わせて登っていくんですね。

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 2008081823さて、いよいよ出発。最初からまるで登山道のような急勾配を登っていきます。

 20080818262008081827やはり山の道と一緒、広葉樹林から針葉樹へそしてカンバの林へと景色が変わっていきます。

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P1010035P1010036P1010037 乗客もそのほとんどがアメリカ在住の方かもしれませんが、その(多分もとの)国籍はいろいろみたい。移民国家らしい感じでした。レールは右に左に蛇行しながら急斜面を登っていきます。

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  山頂に近づくにつれ雲行きが怪しくなってきましたが、1時間弱で頂上到着。2008081840

 ここには東側からのドライブウェイもあって車で登ってきた人たちも大勢いました。

 真夏とはいえやはり山の頂上。吹く風も雨も冷たいです。

 以前は風速103mという、一時の世界記録をここで観測したそうですがこの日もかなりの強風。雨もあってほんの少しだけ岩を登って着く山頂の写真はイマイチ・・・だったのでここには掲載しません2008081846


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 でも帰る頃には青空も少し顔を出してくれました。

 そして、こういう列車は下りのほうがスリルがありますね(ジェットコースターみたい・・大袈裟か)

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 天気がよくなると、もともとここには歩いて登ろうと思っていたことを思い出して、ちょっと悔しくなりました。(この年は骨折のため、山はお預けだった) 車窓からはトレッカーの姿も見えてうらやましい限りです。

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 面白かったのが、この途中での交換風景。

 山頂から降りてきた我々の乗る車両が一旦スイッチバックで側線に入ります。

 その脇を登りの列車2つが通過。見るとそのうち一つの機関車はSLではなくディーゼルだった。(最新のバイオディーゼルを使用するもので、近年ではそちらが主流になってるそう)

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 その後はまるで黒部五郎のような車窓を愛でながらの登山列車旅、楽しくない訳がない。

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   天気もよくなってきて景色も最高!

 上から見るとまたその傾斜の凄さがよくわかります。


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     Base station に戻ってからも展示されている車両などをのんびり眺めてにんまりとするオッサンでした。

◆Mt. Washington Cog Railway ホームページ    http://www.thecog.com/



mackkmackk55 at 23:33│コメント(8)トラックバック(0) | 米(USA)

2012年07月09日

  <1-2日目> 湯ヶ島温泉木太刀荘 (と、修善寺散歩)    2012年 6月16-17日 雨のち晴
 
 八丁池口のバス停。一般車は入ってこれない道。ここからのバスは1日3本で土日のみ、11月中だけは毎日運行するそうだ。
 P6160126乗車すると運転手さんから
 「6人のグループ見なかった?」
 と聞かれた。
 「はい、逢いました。後にも先にもその方たちだけだったけど」
 「どっちへ行くっていってた?」 
 「天城高原のゴルフ場まで行くって言ってました」
聴くと、今朝乗せてきたそう。あとは単独行の一人だけだったらしい。その一人は歩いて降りて行くのを見たらしい。だから、その6人について心配して聴いてきたのだろう。なんか、話し好きの運ちゃん。
今日のその後の便では「空気を運んだ」そう。
 「八丁池でオタマジャクシみえました?」 
 「いえいえ、雨がすごくて・・・それどころではなかったです」
 すると道の途中で止まってくれて、窓の外を見ろという。
 そこには(人工的な水路のようなところの上でしたが)モリアオガエルの卵と、下の水たまり?にはオタマジャクシがたくさんいた。
 「この間、偶然みつけたの。カエルもよく考えるね。ちゃんと水の上に卵を産むんだから・・・。でもここの水ずっとあったっけかなぁ」

 他にもこの辺P6160129りを「寒天」というのは昔寒天の保存に使ってた山だからとか、途中のワサビ田や猪牧場のことや映画「我が母の記」ロケのこと、果ては研ナオコの実家の話まで、湯ヶ島に着くまでずっとガイド?してくれた。
 お礼を言ってバスを降りる際も、「いやぁ、最後が空気運びじゃなくてこっちもよかったよ」

 さて湯ヶ島には昨年も訪れた。その時の宿「湯本館」から「天城ほたる祭り」のお報せが来ていてそちらも惹かれたのだが・・・今回の宿は「木太刀荘」。狩野川ではなく、支流の猫越川沿いに湧く湯宿だ。このあたりは世DSC_0033古峡といわれている名勝らしい。こちらは以前は国民宿舎だったのだが今は民間が譲り受けて営業している。その名残かわりとリーズナブルな料金で泊まれるのだ。
 フロントで宿の説明を受け部屋のカギをもらい、各自部屋に向かうシステム。P6160132a
 これはこれで気兼ねなくていい。
 建物は入口が最上階(5階)となる谷間によくあるタイプのつくり。 我々の部屋は2階だった。
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   部屋は小ざっぱりした8畳+縁側もどきの洗面。温水洗浄付きトイレP6160005も部屋にある。窓の下には渓流が流れていて(さすがに雨のためその水は濁ってはいましたが・・・)いい眺め。
 これで税込み9810円なら文句ない。
 
 さっそく1階の風呂場へと向かう。
   2つある大浴場は例によって夜中に男女が入れ替わる。

 まずは旅館名にもなっている「木太刀の湯」へ。
P6170051B P6160137石造りの大きな湯船は3つに分かれていて熱め、温め、適温の順。無論適温の湯船が一番広い。P6170048その先には丸い樽の露天風呂がある。露天の先はもうすぐ川の流天峡の湯れだ。
ちょっと暗くてブレブレの写真なので宿のHPからお借りした写真も参考までに・・・・
 そこにはこの湯の故事来歴が書いてあった。
 源頼朝が岩間から立ち昇る湯煙を見て木太刀を突き刺したところ、お湯が湧き出たとのことで、その後は地元の共同湯として使われてきたらしい。 まあ、こういう言い伝えはどこの温泉地にもあるものだが、お湯は素晴らしい。ナトリウム・カルシウム・硫酸塩泉の源泉が惜しみなく掛け流されているその様子を見るだけでもうれしいものだ。 
P6160007 もうひとつの浴場「世古の湯」もなかなかいい。
 こちらは内湯も露天も木の造り。内湯もいいが(湯気で写真はNGでした)、なんといっても渓谷にせり出した露天が最高だ。湯船の檜の香りと新緑の匂い、そして川のDSC_0028流れのマイナスイオンが作り出すハーモニーがなんともいえない。
 こちらはまだ新しそう。多分近年増築したのだと思う。
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 そして、2つの浴場のどちらにもあったのが「洞窟風呂」。ちょっと狭いがその分お湯の成分が室内に満ちて半サウナのようだ。
 (もちろん、これらのお湯を何度も堪能したことは言うまでもない)

 食事
P6160018は5階の食堂で。
 予
P6160023の際に品数(9品か11品ーこれは当然料金に反映)と、焼き物の種類(あわびかイP6160024セエビか牛肉)を聴かれる。我々は9品コースのあわび&イセエビ。料理はそれほど期待はしていなかったのでまあこんなもんですかね。(でも、料金考えれば御の字でしょう) ちなみに朝食は同じ場所でのバイキング形式だった。
 
 ところでこの日は「天城ほたる祭り」が行われていた。
 宿からは
P6160033a送迎もあるが、歩いても数分。
  ←徒歩で行く客にはこんな提灯を貸してくれる。
 

DSC_0005aDSC_0002 蛍は地元の方たちが子供たちと育てたもの。
 出会DSC_0014い橋を中心にいくつもの蛍が乱舞する姿は圧巻だった。DSC_0012a
  宿に戻った後は、卓球でまた一汗(これは無料でした)。
 
山歩きの後の軽い運動には最適、
そしてまた汗を流しに湯に浸かるオッサンだった。
 


 翌日、朝のうちはまだ雨だったがバス停に向かう頃には青空が顔を出した。DSC_0034aDSC_0038

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 バスを修善寺駅で乗り換えて温泉街へと向かった。
 あとはごく普通の観光旅行。
 

DSC_0046DSC_0047 日枝神社 修禅寺に隣接し、昔は修禅寺の鎮守さまであった。
 境内には夫婦杉の大木や県の文化財に指定されている一位樫がある。
 また、源範頼が幽閉され住んでいたという信功院跡(庚申塔のみ現存)がある。




DSC_0052 修善寺 修善寺温泉発祥の寺で、温泉場の中心にある。 平安初期の大P6170064b同2年(807DSC_0048年)に弘法大師が開基したもので、 当時は地名がDSC_0053桂谷と呼ばれていたところから桂谷山寺といわれ、 伊豆国禅院一千束と正史に記されたほどの格式の高い寺だった。

DSC_0054DSC_0050a  ぶらぶら歩いていくと川の中に有名な「独鈷の湯」が・・・
 今は足DSC_0060湯となっているが、もともとは古い共同湯だった。
 こちらの来歴は『大同2年(807年)に、弘法大師がこの地を訪れたとき、桂川で病みつかれた父の体を洗う 少年を見つけ、その孝心に心を打たれ「川の水では冷たかろう」と、手にした独鈷杵(仏具)で川中の岩を打ち、霊泉を湧出させたという。』

 DSC_0061DSC_0066DSC_0071DSC_0072 さすがに由緒ある温泉街だけあって周りも整備されているし、歩いていても退屈しない。
 「楓橋」や「竹林の小途」も散策。
 温泉街をぐるっと一回りした。






DSC_0081  DSC_0084
 こちらは「指月殿」。
 『修善寺温泉で暗殺された源頼家の冥福を祈って、母政子が指月殿、宋版大蔵経、釈迦三尊繍仏などを修禅寺に寄進したものである。』 らしい。


P6170083P6170084P6170085 さて、いい加減腹も減ってきた。
 本当は鮎のてんぷらが食いたかったが、普通の天ぷらそば。


DSC_0094DSC_0096
  最後の一浴は共同浴場「筥湯(はこゆ)」でいただいた。P6170148
 P6170150湯船は15人位は入れそうな大きさ。
 湯は木樋から流れてくる。
 天井が高く、吹き抜けになっているので、循環併用とのことだがそれほど塩素臭もせずまあまあな湯であった。
 
DSC_0099 
  こちらは帰りに入った干し椎茸屋さん。
  大きなドンコがお手軽な値段で購入できた。
  茶箱が並んでいる。この商売を始めたのは戦後かららしいが、何度も台風で流されて大変だったとのことだった。
  


 ◆湯ヶ島温泉 木太刀荘 (ナトリウム・カルシウム・硫酸塩泉)
    静岡伊豆市湯ヶ島2821-4
   0558--85-1035

  ◆修善寺温泉 
筥湯 (単純泉)
  入浴料 350円   12:00~21:00
  静岡伊豆市修善寺925
     0558--72-5282




mackkmackk55 at 22:33│コメント(2)トラックバック(0) | 

2012年07月02日

DSC_0110a   「キャンディ・ステイトンが来るよー」
 いつも、ビルボードのライブに誘ってくれる友人から電話があったのは多分3ヶ月くらい前。ちょっと、信じられない感じだったのだが・・・
 「もちろん、行きましょう」
 と、この日を迎えた。
 とはいっても僕がリアルに知っているのは、ずーーーと昔・・の一時だけ。
 カントリー小僧だった僕の耳にラジオから飛び込んできたのはT.Wynetteの大ヒット、"Stand By Your Man" のゴスペル?バージョン。
 でも、そのアレンジの素晴らしさに当時毎日のように行っていた地元のレコード屋さんに走って(文字通り、自転車で)行ってそのシングル盤をリクエストして購入しました。
 Tammy の曲が大好きだったせいもあったとは思うのですが、こんな歌い方もあるんだ!と、改めて感心して何度も聴いたことを思い出します。
 でも、その後は名前は何度か目にはしていましたが音に触れることはなく、(CDによると2004年だった)26曲入りのベスト盤を買ったのがウチにある唯一のCD。(フェイムの歌姫なんてキャッチフレーズもこの頃知りました)

 当日のビルボードは、かなりの聴衆。ほとんど満席に近かった。
 最初はバンドだけが出てお決まりのスタート。
 ちゃんと?バック・コーラスも男女二人、期待感あがりますね。
 その男性ヴォーカル君がMCで、Candi を呼びます。
 オープニングは "Listen To The Music" すぐそれとわかるアレンジですがちょっと意外、でも盛り上がります。
 Candi ももう70歳以上だとは思うのですが、声にはまだまだ張りがあります。おまけに結構ノリがいい。
 で、2曲目。
 なんとここで ”Stand by・・・・” おー!早っ!
 いきなりの連続パンチに思わず引き込まれてしまいました。
 途中ではなぜか ”Stand by me” のコーラスが・・・・・
 (個人的にはじっくり ”・・・Your Man" のほうを聴きたかったので、ちょっと残念ではありましたが…)

 その後もビー・ジーズの曲(相変わらず曲名思いだせねぇ)や "Suspicious Minds" 、" In The Ghetto" などスタンダードなナンバーを披露してくれました。

 バックももちろん秀逸。南部の重い感じではなくどっちか言うとウェストコーストっぽいソウルサウンドでしたが、それでもその音の厚みやCandiのエンターテイナー振りは素晴らしかったですね。

 おかげでその後、飲みすぎて日曜の休みを棒に振ってしまいました。 (で、今頃のアップ

Billboard のHPにあったメンバーは以下のとおりでした。

キャンディー・ステイトン/Candi Staton(Vocals)
マーク・ヴァンダーグフト/Mark Vandergucht(Guitar)
ブライアン・ヘンリー/Brian Henry(Keyboards)
ザヴィアー・バーネット/Xavier Barnett(Background Vocals)
スーザン・フロンジャー/Susan Fulonger(Background Vocals)
アーネスト・マコーン/Ernest Mckone(Bass)
クリスピン・テイラー/Crispin Taylor(Drums)

 "Stand By Your Man" で検索してみました。

 こちらはTammy のオリジナルバージョン 

 
 そして、(動画は見つかりませんでしたが) Candi のバージョンです。
 



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