2011年06月

2011年06月19日

   先週の木曜日、「鉄カブト」を聴きにロッキートップへ行ってきました。
P6160001この日は夜から雨の予報。雨雲も夕方までは我慢してくれていましたが、銀座駅に着く頃にはぽつぽつと・・・・・
そのせいかどうかはわかりませんが観客は僕らのほか一組だけ。

ちょっとさびしい感じです。

あれれ?それとリードヴォーカル&ギターの斉藤さんがいません。
「どうしたのかなあ?」と思っているうちにファーストステージの始まり。
なにやら急用が入って欠席との事。
ピンチヒッターは彼らの先輩という、鈴木さんが勤めます。

で、一曲ごとにキーの確認と進行の相談が入ります。
でもそれもいいもの。
いつもとは違う選曲で
"Blueridge Mountain Home"
"Rollin' in My Sweet Baby's Arms"
などなど、
普段(といってもこちらもご無沙汰だったのですが)のステージでは聞けない
オーセンティックなナンバーの数々。
果ては "Forggy・・・"まで!・・・・懐かしい曲の連続でついつい口ずさんでいました。
(でも、今日は "Caravan" 聴けないか・・・と思っていましたが、)
そんな中、斉藤さんが遅れて到着です。

そして第二ステージからはいつもの「鉄カブト」。
おなじみテーマ曲の後は
"Midnight Moonlight"P6160009
David Grisman の来日公演をみて”ぶっ飛んだ”という
(もちろんぼくもそのひとりですが)
彼らの演奏。若干のメンバー交代はあるといえ、さすが30年以上のキャリアだけあります。

 実は「鉄カブト」の皆さんには昔お世話になっていました。
このオッサン20代前半の5年ほどブルーグラスを中心とした企画団体をやっていたのですが、
 その時、軽井沢でやっていたフェスをはじめ都内のコンサートにも出演してもらっていたのです。
<軽井沢では彼らの "Caravan" にこれまたぶっ飛んだ思い出があります。>
P6160011
 僕は、フィドルの野村さんのプレイが好きでした。
実は1ヶ月前、友人から(彼が知り合った”Bluegrass Porice"を聴きに行こうと)誘われてここに来たときに偶然?鉄カブトも出演していたのでした。
  僕がその後日本のブルーグラス界から遠ざかっていたのが原因なのですが、
30年ぶりにお会いしたメンバーの方々にご挨拶。
でもその日の最初のステージはフィドル無し。
遅れてやってきた野村さんが僕の顔を見てすぐ気づいてくれたのはうれしかったです。

その際にお願いした(何度も出ますが)"Caravan"、リクエストということで演ってくれました。

     うーんん!やはりいいでねえ。
確か、軽井沢のフェスでは10分近くやってたと思いますが、この日はさすがにその半分位の時間くらいで終了。

でもやっぱり凄いバンドです。いずれにせよ30年以上続けていることがすばらしい。P6160015
(僕らは5年でポシャリました------すみません)

ステージ後、野村さんといろいろお話できたのも楽しかったです。
(でも、ちょっと?飲みすぎでした・・・・なおかつ、写真は慣れないコンデジ&ノーフラッシュなんでブレブレですね。それもまたごめんなさい)



mackkmackk55 at 20:25│コメント(9)トラックバック(0) │

2011年06月13日

      5月5日  松江市内をぷち巡り
 <==その3

 一夜明けた朝もいい天気。
  idumo (82)         
   
  松江駅からループバス「ぐるっとレイクライン」に乗り込む。最近はあちこちでこういう観光ループバスが運行されている。震災前に行った仙台でもそうだったがレトロなデザイン。50分ほどで市内の見所をガイド付きで一周してくれる、観光にはもってこいのバスだ。
idumo (122)
 まずは松江城大手門前で下車。



  ◆堀川遊覧船◆
 すぐに城には行かずもうひとつの”ぐるっと”、堀川遊覧船に乗船。
   (最初に一回りすると町の概要が掴めていいんです。)
idumo (121)idumo (123)idumo (124)
 実は以前テレビで見て、ぜひ乗ってみたいと思っていたのだ。要するにお堀をぐるっと一周する船だが、当然のこと数々の橋の下をくぐる。その中でも特に水面からの高さが低い、いくつかの橋では、船の屋根がぐぐぐぐっと下に下がる。その際は乗客もかがんで通過する。

idumo (125) 出航する前にまずはその予行演習をする。
 船頭さんの合図で乗客みんなが頭を下げる、なかなか面白い体験。
idumo (126)idumo (127)
 





  船はゆっくりと水面を滑っていき、顔に当たる風が心地よい。

 松江城は経済的な理由から堀まわりすべてには石垣はないらしい。その分、緑豊かな自然の要塞は見ていて飽きない。
idumo (129)idumo (130)
 途中普通の住宅街を通過する場所もあり、そのあたりでは船頭さんの案内もボリュームを落とす。確かに洗濯物が干してあったり、花壇があったりしていて「お宅訪問」みたいで楽しい。最近流行のイルミネーションで飾っている家もあidumo (131)る。
idumo (128)
 




idumo (132)
idumo (134)
    船は約一時間でお堀を一周、まずはつかみOK(?)。





 
   ◆松江城◆

idumo (136)
 松江城は1611年築城、今年がちょうど400年目にあたる。と、いうわけで「開府400年祭」と称してさまざまなイベントが行われていた。目にはしなかったのだが「まつえ舞姫隊」とかいうグループ(MTE48?)の歌が響いていた。
idumo (135)
 城はなかなか立派な造り。石垣は野面積といわれる、自然の石をそのまま積み上げたものだ。
 この日はこどもの日ということで、小学生以下は無料とのこと。大勢の家族連れで込み合っていたが、桐のidumo (137)階段を登り6階に当たる望楼からの眺めは素晴らしい。
idumo (138)
idumo (139) 僕らは城と小泉八雲記念館、そして武家屋敷がセットになった入場券を購入したのでそのまま城内を歩き塩見縄手へと向かった。歩いていくとこのお堀の内側にも普通の民家がある。先idumo (140)祖が藩士だったのだろうか。こんなところに住んでいるなんて・・・・なんかうらやましい気もする。

 
idumo (141)

idumo (142)

idumo (144)
  






    先ほど船で通過した「稲荷橋」を渡り、城外に出ると面idumo (146)白そうなお店が並ぶidumo (145)一角。ついつい足を踏み入れてしまう。ちょっと汗ばんでいたので、ゆずサイダーを頂くidumo (147)
idumo (148)
 
      
      さっぱりしたいい味。ジャムや「乾燥なめこ」などいろいろ買ってしまった。  並びには骨董品店や藍染のお店などもあり、 楽しく 覗かせてもらった。

 

   ◆小泉八雲記念館と旧居◆ 
idumo (149)  小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)は僕にとっては中学時代の英語の教科書の中にあidumo (151)った、”Kwaidan" が最初の出会い。その後彼がアイルランドの血を引いてることを知り、改めて興味を引かれた。と、idumo (152)いうわけでぜひともここには行ってみたかった。
   ハーンといえば松江を思い浮かべるのだが、実際彼がこの地で暮らしたのは1年3ヶ月だけだった。でもここで生涯の伴侶となるセツ夫人と出会ったのは有名な話。彼女との会話の中から「怪談」が生まれたのだ。県境は跨ぐが水木しげるさんの出身地境港もすぐ近く、この辺は霊のパワースポットなのだろうか。現在は彼のお孫さん?が館長をなさっているが、興味深い資料が数多く展示されている。

  イザベラ・バードもそうだが、明治時代に日本を訪れた外国人の感想はとても面白い。日本人の礼節さを賛美する一方、まだまだ未開人という描写もまた多く見られる。でもハーンが近代化に向けて突き進む明治の日本にアンビバレントな思いを抱いていたこともまた事実だ。そのことは震災を経験した今のわれわれにとっても重要な問いかけになるのではないだろうか。記念館では写真NGだったが、旧居のほうはOK。こざっぱりとしたいい家で昔の日本家屋の良さが味わえる。欄間や襖はもちろんのこと、決して大きな庭ではないがその佇まいが素晴らしかった。


   ◆武家屋敷◆
idumo (153)
idumo (155)

idumo (156)



 

idumo (159)    もうひとつの見所がこの武家屋敷。城下町には日本中でidumo (158)見られるが、ここの造作も面白かった。裏庭に面した部屋がプライベートな住居でidumo (157)表側とは違う質素なつくりとなっている。井戸や湯殿も保存されていた。







  ◆堀川ビール園◆
idumo (160)    腹もすいたところで、どこかで飯にしよう。と思うが、このあたり蕎麦屋はあるがほかにめぼidumo (162)しい店はない。(そばは昨日も食ったし、どうせならちょいとがっつり「しまね牛」でも食いたいと)うろうろしていidumo (163)ると目に入ったのがここ。暑いし、冷たい生もいいねえ、とばかりにそそくさと入園?カミサンは3種のビールセットを僕はペールエールを注文。ツマミもそれなりに頼むが、やっぱりあった、しまね牛。適度なサシで抜群のうまさだった。
  
 idumo (166)   
 

    ここのコースターをカミサンが気に入り、ひとつくれないかと係りの方に頼んだら、数枚のコースターに加えオリジナル便箋までお土産に頂いた。(ありがとうございます)




   ◆カラコロ広場と旧日銀◆idumo (164)
  地ビール園からすぐのところにも遊覧船の乗り場idumo (165)がある。
ここで2度目の乗船。(乗船券は1日有効で何回でも乗れます)今度は「カラコロ広場」というところまでidumo (170)、30分ほどの船旅。





               乗り場から5分ほどで先ほど通ったお堀に入るのだが、午後の日差しの中でまったりくつろぐのも(ビール飲んだ後だし)いいもんだ。

idumo (168)

idumo (167)


idumo (172)idumo (171)

     idumo (173)           

  このあたりはいろいろなお店が並ぶ、商店街。ここではカミサン主導で店巡り&プチ・ショッピング。面白いお店もたくさんあったが、向かいには旧日銀があり地下の金庫が見られるというのでそちらも拝見。カラコロ工房という店もあり、ここではこの日が誕生日というカミサン
が「自分に御褒美」とネックレスを作ってもらっていた。idumo (176)

 その間、僕は恒例「最後の一浴」の場所探し。当初は玉造温泉まで行くことも考えてはいたがさすがに往復の時間を考えると・・・・としんじ湖温泉で立ち寄りできるところを探す。しんじ湖温泉では日帰り入浴できる宿は少ない。何軒か電話をかけるが、結局ここから歩いてもいけそうな「ニューアーバンホテル」へ。

 
   ホテルの浴場なので泉質は期待していなかったが、宍道湖の眺めは素晴らしい。まあ、こうやってのんびりと旅の汗を流せるだけでもいい。
idumo (178)idumo (179)
  と、ゆっくりした後はまた、ループバスに乗って駅を目指した。が、まだ時間はある。県立美術館で途中下車。この日は「赤塚不二夫」展が開かれていたが、さすがにそれを見るには時間がない。(でも面白そうでした。帰りに「バカ大オフィシャルTシャツ」お買い上げ=>これでいいのだ!)idumo (180)

     せっかくここまで来たので、湖岸に出る。夕陽鑑賞にはまだ早かidumo (187)ったが、もうすぐという時刻で湖面にきらめく陽の光が美しい。

 そして、びっくりしたのが渚に溢れる蜆の貝殻。当たり前なのかもしれないがidumo (183)、単純に感動


idumo (181)






idumo (182)
  


    地元の人たちとともにのんびりと暮れ行く一日を楽しんだあとは・・・・・・



 
    駅に戻る。空港連絡バス出発までまだ1時間以上の時間があったのでとりあえず「板わかめ」を購入(これは島根にきたら是非購入の逸品)後、駅ビル内のラーメン居酒屋へ。
idumo (190)  焼酎片手にツマミを食いつつ思い切り悩みながらも、僕は「しじみラーメン」、相方は「アゴダシ塩ラーメidumo (191)ン」を注文。「しじみ・・」はまあまあって感じの味。ところが!!   「アゴダシ・・・」は絶品だった。(最近はオーダー負けすることが多い)  絶妙な出汁が柔らかい塩味とあいまっていいハーモニーだった(僕は一口食べただけだったが...悔、、、)

 米子からの飛行は順調で予定より10分ほど早着。で、サンライズでの旅立ちからちょうど48時間後、自宅から5分ほどのところに停まってくれるバスに間に合った。

 これまでとは違う、東京タワーもライトアップしていない暗い節電都市(でも他の国ではこれが普通かも・・・なのですが)を眺めながらの帰宅となった。 


mackkmackk55 at 21:15│コメント(2)トラックバック(0) | 

2011年06月12日

木村充揮 with MOON CALL のライブに行ってきました。(今帰ってきたところです)batickect
彼が最近2枚のアルバムを立て続けにリリースしたこと(ナットキング・コールとビリー・ホリデーのカバー集)、そして今日のステージのことも日経の夕刊で知りました。バックは梅津和時、小山彰太、井野信義はじめ考えられないメンバーです。

考えてみれば最後に憂歌団を見たのは、今はなき九段会館。フライング・ブリットーズやダン・ペン&オールダム、トム・パクストンを見たのもそこでした。地震の日、あそこで悲惨な出来事が起こっていたことは今でも忘れられません。

その憂歌団休眠ライブの後の木村さんのソロ活動は知ってはいましたが、足を運ぶことはありませんでした。

さて、今回のステージ。
まずは「サマータイム」で幕開け。
相変わらずの木村節。あー、なんか懐かしい!タイムトリップしたみたいです。

2曲目もスタンダードナンバー(最近曲名出てこん!歳のせいか!?)

そしてその後中東風の変なおっさんが2人ほど乱入、一人はラッパを片手にもう一人は拡声器で変な日本語を語りながら入場。
それが、嶋本高之(Tp)・太田恵資(Vln)の2人だった。

そして始まった曲は「コーヒー・ルンバ」!
うーん、やはりリズムはしっかりしているしアレンジもちょっとこじゃれた感じで素晴らしい。

その後も次々とスタンダードナンバーを披露してくれます。
(個人的には"Gee Baby....."が良かったです)

やっぱり今日はこの手の曲中心だよね・・・・と思っていると
なんと、突然「10ドルの恋」。
おー、やってくれました。

で、それからは憂歌団時代のナンバーが続きました。
それにしてもこのバンドは凄い!ギターの池田定男、ピアノの田中信正も要所を得た演奏でもりあげてくれました。

楽しかったのは「お掃除オバチャン」。
途中のソロもわくわくもので、
曲がスイングのリズムにぴったり収まって、まるでボブ・ウィルスみたいで最高でした。

そして最後は「上を向いて歩こう」。
もちろん、一緒に声だして歌ってましたよ。

アンコールも3曲。
「サニーサイド・オブ・ザ・ストリート」で締めくくり。

こんな状況の中で、だからこそ前を見つめて生きていくことが大事。
そんなことを思ったライブでした。

mackkmackk55 at 23:18│コメント(0)トラックバック(0) │

2011年06月08日


  5月4日(宿泊)  海潮温泉「海潮荘」

 今宵の宿は海潮(うしお)温泉「海潮荘」。

 名前とは違って松江駅からバスで40分ほどの山中にある。
途中の標識には「雲南市」とあり、思わずここは中国か!と叫びたくなってしまうが(いや、確かに”中国地方”ではある・・・)平成16年の町村合併の際、出という単純な発想で名づけられたらしい。

idumo (83)
   バス停から橋を渡って路地を行くと数軒の住宅の先に3つの旅館があり、その一番奥が「海潮荘」。ちょっと古びてはいるがなかなか感じのよい外観だ。
idumo (84)

  

 

   館内は外回りとは違い、和風モダンなあしらい。掃除も行き届いている。
idumo (85)
  この日は連休料金で1泊2食で一人2万円という、普段の僕にはありえない金額!(ただ、玉造温泉をはじめ周辺のよさそうな宿はみんなもっと高かった)

  

  
idumo (86)  通された2階の部屋は中庭に面した10畳間、窓からは新緑がすばらしい。
庭には川からの引き水の小川が流れていて、散歩道が作られているという。




    早速その中庭へ......

idumo (87)
idumo (88)
idumo (93)





  そんなに広くはないのだが、そのせせらぎをはじめとして人工的な感じはなく自然を活かした造りとなっている。
  

idumo (94)idumo (95)idumo (97)






   旅館の中庭というより、ちょっとした植物園のような趣だ。


   idumo (105)緑を愛でたあとは待望の温泉・・・・・

idumo (101)
idumo (102)






  ここも時間で男女入れ替え制。早い時間は男性用が広めの風呂。
脱衣所からは内湯と露天それぞれの入り口があるが、まずはこじんまりとした内湯で一浴。

  含石膏芒硝泉の湯はやわらかくやさしい。

 完全掛け流しではないが、それなりの量の源泉投入もされているようで湯感はいい。
idumo (98)
idumo (104)
idumo (103)







  大きな岩が配された露天ではさきほど歩いた庭の緑と川向こうの山の木々の葉がのんびりと浸かる身体と心を癒してくれた。

  そしてこの風呂の構造が面白い。
内湯との仕切りの観音扉の向こうが露天、湯船はつながっている。
よく見るとむこうの湯船(今は女湯ですね)との間も同様で、大きなひとつの湯船なのだった。

  さて、もうひとつの楽しみは夕食。

idumo (107)idumo (106)idumo (109)idumo (110)





  予約の際、囲炉裏端の料理にするか懐石にするか聴かれたので今回は後者を選んでいた。

P5040233
     P5040234こちらで有名なのが「宍道湖七珍」。
スズキ、シラウオ、コイ、ウナギ、モロゲエビ、アマサギ、シジミのことを言うらしい。 
  順番は違うが「すもうあしこし」と覚えるそうだ。季節の関係もあるのですべてを一回で食べるのは難しいのかもしれないが、この日は蜆はもちろんのこと、ウナギ(ウザク)とスズキが抜群だった。


  食後には、地下にあるもうひとつの風呂へ...
idumo (113)

  階段を下っていった先には小さな湯船が満々と湯を湛えていた。
こちらはおそらく源泉そのまま。
やはり、こじんまりしている分お湯は新鮮だ。
湯花もふわふわ浮かんでいる。

idumo (118)
  そんなこんなで久しぶりののんびり湯三昧を楽しんだ一夜だった。(無論翌朝もしかり・・・・で朝風呂の贅沢のあとの飯=飲んだ翌日の温泉粥は抜群=もまた美味かった。)


idumo (116)
idumo (117)  
idumo (115)




  


<==その2                                                                                                                                      その4==>

mackkmackk55 at 23:30│コメント(2)トラックバック(0) | 

2011年06月06日

  5月4日  出雲大社と”畑電”の旅
 <==その1

  降り立った出雲市駅は味気ない高架ホーム。そういえば途中の松江もそうだった(米子はしっかりと地上にありましたが)。そんな思いは余所者のわがままだと十分承知しているのだが、やはりなんとなく興がそがれる。確かに市街地は交通量も多いし、平面交差を避けるためには仕方がないのだろう。たぶんここからは列車もずっと地上を走っていくに違いない。そういえばサンライズの車内で話した自転車携行のカップルはこの先乗り継いで太田市駅まで行き、石見銀山から松江まで自転車で戻って来ると言っていた。(そんな旅もいいですね)

   ホームからは、着いたらまず夜汽車の疲れを癒すため?に浸かってみたかった「らんぷの湯」が見える。(今回idumo (30)は時間がないからと却下されました・・・・)

駅舎は大社を思わせる堂々とした構え。
idumo (31)
ここから出雲大社まではバスのほうが早いのだが、もちろん一畑電鉄(通称バタデン)で行く。電鉄出雲市駅はJR駅から少し松江方向に戻ったところにある。(おやっ、こちらも高架ホームだ)

    まずは窓口でパーフェクトチケット(3,000円)を購入。電車と出雲、松江周辺のバス(空港バス出雲チケット可)に3日間乗り放題のお得な切符だ。お決まりの観光施設割引もついている。時刻表をくれるのも嬉しい。

idumo (32)

idumo (33)



   大社へは途中川跡(かわと)駅で乗り換え。
idumo (34)

     大社線は本線から西へ盲腸腺のように伸びていて、ここで本線の上下電車と大社線の電車3本がそれぞれ待ち合わせするダイヤ編成になっている。

        ここまでidumo (36)の車両は首都圏の人間には懐かしい京王の5000系だったが、ここからはもう少し古びた見慣れない車両だ。それもそのはず元南海とのこと(サッチーの旦那さんのことではありません)。

   ところで車両前部には「ワンマン」の表示があるのだが、さきほどの本線もこの支線も車掌さん?が乗っている。正式には”電車アテンダント”と呼ぶそうだが、切符の受け取り・確認業務のほかに沿線の案内もしてくれる。なんとか乗客を増やそうと導入したようだが、観光客には嬉しいサービスだ。

     連休中とあって車内はかなりの混雑だった。 
  立ちっぱなしだったが川跡からは10分ほどで出雲大社駅に到着idumo (37)
      idumo (38)
     とても凝ったつくりの駅だ。半円形の天井やステンドグラスの採光など、ヨーロッパの地方駅を思わせる。留置線には「レールウェイズ」で活躍した”デハニ50系”もいたが、それは後の楽しみにしてまずは出雲大社へ。idumo (44)
idumo (39)


     

  
         駅から大社までは歩いて5分ほど。途中、土産物屋や飲食店などいろいろな店もあり楽しいが、車道は車でびっしりだった。やはり西日本は震災の影響がないんだなあと思いつつここにいる自分も同じか・・・と考えもしながら複雑な心境で坂道を登っていった。

idumo (40)      ここはずーーっと前、高校時代の夏休みに来たのだが、ほとんど記憶がない。なぜか日御碕の灯台とウミネコだけは鮮明に頭に残っているのだが・・・

    正面の大鳥居をくぐると松林の参堂で、少し下ってまた登り返す道。
多くの参拝者で、当たり前だが関西弁が目立つ。

         ”縁結び”の神様として有名な大社だがこの縁というのは別に男女の縁というだけではない。idumo (41)

   まあ、考えてみればこの世の中すべてはidumo (45)縁につながれている。
そう、縁という言葉を「つながり」と考えれば人類だけではなく森羅万象すべての関わりに結びついていくのだろう。

  
     
     神楽殿前には参拝のための長い列ができていた。
ここでは「二礼四拍手一礼」という作法だそうで、それに従って参拝。
idumo (47)
    
    本殿には入らず、ゆっくりと来た道を戻る。idumo (48)idumo (49)idumo (50)
   



   出雲の神話をたどればきりがなくなるのだが、ここで面白かったのは(おそらく以前はなかった)大国主命の彫像。

   「ムスビの御神像」というそうだが、波の上に乗ってやってくる魂を迎える様を表現している。



idumo (52)


idumo (53)     この日は奉納神楽も行われていて、なかなか楽しかった(ただの物見遊山、信仰心なくていかんですね)。
idumo (54)


idumo (55)idumo (56)

idumo (60)

腹ごしらえに出雲そばを頂き、再び大社駅へ。



idumo (62)
  こんどはゆっくりと「デハニ」を見学。
idumo (68)  
 
idumo (66)   そういえば映画「レールウェイズ」を見たのがほぼ1年前。たぶんここに停まっている車両は使われていたものではないと思われるのだが、(映画のこともあるのだけれど)やはり昭和の時代を思い起こされるこのフォルムが懐かしい。






idumo (67)
idumo (65)
idumo (64)
idumo (63)





idumo (76)

idumo (77)
  
idumo (73)
 


    川跡行きの電車の反対側には急行型車両も停まっていた。
本当はこれに乗って松江まで行きたかったのだが、急行は1日1往復だけなので時間が合わず断念。
こちらも京王の改造とのことだが、昔風の(たぶん転換)クロスシートに座ってみたかった。

idumo (78)   大社駅を出発した電車はまた来た道を引き返し、川跡まで。車窓には先ほども見えた「出雲ドーム」。

  idumo (79)そこで再び本線に乗り換え。

久々のローカル私鉄の旅。
ゆっくりと流れる車窓を見ながら過ごす時間は普段のあわただしい生活を忘れさせてくれる。

   要所ではアテンダントさんのガイドもある。また畑電の各駅にはそれぞれ壁画があってこれも楽しい。ほとんどは出雲の国物語をモチーフにしたものだが、時々??ってなものもある。



  一畑口でのスイッチバックでは(映画では中井さんが走って交代していましたが、さすがにそれはなく)、安idumo (80)全確認しながら、でも少ーし早足での交代だった。

  車窓に宍道湖が見えてくるとますます旅情をかきたたられる。

  なにかもわーっとした空気のなかで、過ぎていく風景と時間が堪らない。

   映画のロケ地のことも解説してくれる。主人公の実家に使われた家(実際に1ヶ月借り上げたそう)や最寄の「いのなだ駅」などをはじめここまででも変電所や車庫(ここにもデハニがいたのでたぶんこちらが映画に使われた車両かな?)など興味深い車窓風景だった。

 そんな風に1時間。 電車は松江しんじ湖温泉に到着。

 このあとは海潮温泉に向かう。
                                                                                                                                             その3==>



mackkmackk55 at 06:45│コメント(2)トラックバック(0) |