2012年03月08日
毎年1月は北陸行きと決まっていたのだが、「十右衛門」が休業してからそれもなくなった。 そして、いろいろ大変だった年末年始を過ぎた頃、カミサンがつぶやいた。
「あー、花屋でゆったりしたい~」
そう、のんびりするにはいいかもとオッサンも異存なし。
まずは宿の予約だ。
往復の交通費も考えて最近よく使っている高速バス(温泉直通がある)のことも頭をよぎったのだが、とりあえずはお手軽なJRの宿泊+往復新幹線のパックで空きがあるか聞いてみる・・・と、「空きあり」だったのでそいつで行くことにした。
上田駅には昼過ぎに到着、まずは駅前の蕎麦屋「よろづや」へ。
前回来た際にここで頂いた馬刺しが旨かったのだ。(もちろん蕎麦も)
というわけで早速、熱燗とそいつを注文する。
だが!「今はないんですよ」だって。
聴くと例の生肉騒動のあとから、仕入が困難になったというのだ。
「冷凍ものはあるんですが、それは使いたくないので」
仕方なく、馬肉煮を頼む。(まあ、それなりに美味しかったが、やはり生の馬刺が食いたかった・・・・・・)
〆は三色蕎麦。とろろ、なめこ、くるみの3つのつゆで頂く。
上田からは元東急の1000系電車で別所温泉まで。この車両は地下鉄日比谷線への乗り入れ用車両だった。日比谷線といえば、同県内の長野電鉄にも営団3000系が走っている(須坂で南千住や中目黒の行先表示の車両を見たのはいつだったか)し、あちらには同じ元東急の8500系も走っていたっけ。そういえば屋代線も廃線とのこと。寂しい。
市内にも雪が残っていたがちょっと走った塩田平の田園地帯は雪で覆われていた。この地方に積もるほどの雪が降るのは最近ではあまりないことだそう。やはり、今年は雪の多い年なんだろう。
旅館「花屋」は大正時代からの老舗宿、なによりその建物が素晴らしい。6500坪の広い敷地には中庭を囲む形で木造建築が並び、それぞれが渡り廊下でつながれている。
玄関をくぐるとそこは洋風の応接間、ゆったりしたソファからは中庭が見渡せる。そして随所に家紋である「桜」があしらわれている。
館内の照明はすべて白熱灯であったかい光があふれている。
雪をかぶった中庭を眺めつつ、部屋へと案内された。
別所温泉へは日帰りも含めるともう7回目くらいか。
今日は早めの到着なので、たっぷり時間があるのだが、外歩きはせずゆっくり宿で過ごすことにする。
で、まずはお湯へ・・・・
ここには3種類の浴室がある。1階に大理石風呂、2階には展望風呂(この二つは今は時間で男女交代制)そして男女別の露天岩風呂だ。
まずは1階の風呂へ。
ここはほぼ正方形の(4-5人くらいでいっぱいの)小さな湯船がひとつの浴室とそれより一回り大きな長方形の湯船と10人くらい浸かれそうな大きな湯船の2つがある浴室に分かれている。脱衣所もそれぞれにあり、確か最初に来たときは間に壁か仕切りのようなものがあってそれぞれ男女別になっていたと記憶している。(その代わり2階の風呂は通常時混浴だったような・・)
その時一番印象に残ったのが、この一番小さな湯船。
なぜだかこの風呂だけものすごい湯花があって、湯感もとっても新鮮だったのだ。 (湯気が凄かったので写真は×ですが)
この日は早い到着ということもあって、それぞれの湯船をほぼ独り占め状態で満喫。
もちろん露天も堪能。
午後のひと時を風呂→部屋→風呂→部屋とのんびりすごさせてもらった。
そして、いよいよ夕食の時間だ。 (この先はその2へと、先送り・・・)