2010年03月30日


  吹雪に見舞われた福島から戻った翌週、新聞を見ていた同居人がつぶやいた。
「下諏訪温泉いいねぇ.....」
 敵は日経プラスワンの終面にある松田”温泉”教授の記事を見ていたのだった。前回の消化不良?もあって、こちとらももう一度ちょいとのんびりしたいかなと考えてた矢先のこの発言。
「いいじゃないの。行ってやろうじゃない!」
(実はこのオッサンも上諏訪には行ったことがあるが、いつも下諏訪は通過するだけだったので気にはなっていたのだ。)

  とは思いつつも、財布と相談せねばならぬ。
で、覗いてみた下諏訪温泉のHPから2食付8,500円のプランがある宿を発見。JRのツーデーパスも使える範囲なのでエコノミー旅行ができそう!と3日前に予約を入れたのだった。

  そしてせっかく、乗り放題区間があるのだからと「東京-(新幹線)-軽井沢―(しなの鉄道)-小諸-(小海線)-小淵沢-(中央線)-下諏訪」という、”小海線完乗”ルートで行くことに.........
--しかーし、行きの『あさま』は、指定が取れませーん!
ちょっと早めに出なきゃね。

20100220下諏訪 (2)  当日はいい天気。大宮の手前から熊谷にかけてお決まりの富士山の雄姿を拝みながら着いた軽井沢は晴れてはいるが一面の雪だった。
とりあえず、つまみ兼メシの釜飯を購入しホームへ。小諸までは浅間山を望みながら、半分睡眠状態で移動。小諸での接続はあまり時間がないのでさくさく動く(でもまだ半覚醒)。



20100220下諏訪 (14) ホームにはJR東が誇る?ハイブリッドE200が鎮座している。ここから約80キロを2時間かけて小淵沢まで走っていくのだ。まもなく出発、さすがにこれまでのディーゼルとは違って音も静かだし振動も少ない。車内にはハ20100220下諏訪 (21)イブリッドのエナジーサイクル画面があって(プリウスのダッシュボードのような)、矢印で電気の流れるさまを表示している。


asama  






  かなりの人がおりた新幹線接続駅「佐久平」で、半分くらいの乗客が入れ替わった。ここからは左に浅間山、右手には美ヶ原から伸びている稜線を眺めながらの汽車旅。このあと列車はぐんぐん急勾配を登っていく。昔のディーゼルと違って出発時の『ブルブル』がないのが寂しい気もするのはオッサンのわがままと言うべきなのだろう......

20100220下諏訪 (38)  中込20100220下諏訪 (39)、龍岡城、八千穂などの魅力的な駅を過ぎていくと右に八ヶ岳が見えてくる。小海駅では交換のため停車。ここからはJR最高地点までまだまだ登っていく。駅としての最高所の野辺山駅を発車した後、最高点はあっけなく通り過ぎてしまった。(まあ、ここは前にも来たからいいけどね)

清里を過ぎると今度は左手に富士山がちらりちらりと見えてきた。
「うーーん。同じ日に東西から富士を見られるのってないよなあ。このトリッキーなルートにして良かった。」
と、自分なりに納得しているうちに終点の小淵沢到着。

ここからはおなじみの中央線で下諏訪へ・・・・・

 こじんまりしたいい駅だ。

  駅前には諏訪大社の御柱のレプリカが鎮座して20100220下諏訪 (57)いる。とりあえず20100220下諏訪 (58)情報収集に駅舎内の観光案内所へ行くことに.....






するとその隣にミニ博物館風な部屋があった。中には鉄道遺産、と言うの20100220下諏訪 (55)は大げさかもしれないけれど鉄道関連の品々が展示されていた。
(結構覗く価値ありです)
20100220下諏訪 (56)
20100220下諏訪 (59)






 P2200140  さて、下諏訪はいわずと知れた温泉の町。軽い昼飯の後は、トンネル状のドームのような路地の奥にある共同浴場の菅野温泉で一浴だ。昔風の番台の奥の脱衣場は意外に広く、楕円形の湯船も結構な大きさがある。いい温泉のある町の湯は何処でもそうだが、本当に暮らしに溶け込んでいる感じがする。午後の早い時間でも数人の先客がいてのんびり浸かっている。ナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物温泉はちょうどいい湯温で、とりあえず半日の鉄旅の疲れを癒した。
  風呂から上がって脱衣所でのんびりしていると常連ふうのおじさんがやってきた。話を聴くと岡谷の方で、2日に1回は来ていると言う。でもやはり話題は長島・加藤のオリンピック銀銅コンビのこと。なんとこの方昔スピードスケートをやっていて70歳になるという今でも時々滑っているらしい。それもこの温泉のおかげだとか。よくある話かもしれないけれど、そんな会話を何気なく交わせるのも銭湯といってもいい、ここのつくりのせいかも・・・。

20100220下諏訪 (77)  それではそろそろ宿へと向かおう。国道20100220下諏訪 (81)から左に斜めに入る緩い上り坂が旧中仙道で、ここからが昔の下諏訪宿だ。旧甲州街道の終点でもあり、当時から街道唯一の温泉場だったという。高札場や古い町並み、青塚古墳(前方後円墳)などを見ながら今夜の宿、「うらかめや」さんへチェックイン。

20100220下諏訪 (121)  ここの源泉「綿の湯」はその江戸時代からの温泉の源泉で、樽風呂の露天は掛け流しをうたっている。ちょっとキシキシ感のあるいい湯だP2200173。内湯も循環の設備はあるが新鮮な浴感でほぼ掛け流しといっていいだろう。湯の花浮かぶ湯船につかっていると、月並みだが俗世のことは忘れる。
20100220下諏訪 (126)

    もうひとつ、面白いのは恋占いの木札で、25cm x 10cmくらいの木札が7枚あってそれぞれに島木赤彦の歌が書かれている。これを湯に沈めて占うんだそうだ。(やってみましたが僕の文学的読解力がなく???でした。はははですね)


P2200183P2200180  
   夕食は料金からしてそれほど期待はしていなかったのだが、信州牛のしゃぶしゃぶほか結構いけてた。





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  とりあえず別注で馬刺しは注文してい
たし.......



   
    食後ももちろんお湯に浸かったのはいうまでもないが、風呂でお会いしたのは地元宴会の先生方(こちらは日帰り)がいらっしゃった以外はもう一方だけ。ゆっくりと温泉を堪能させてもらった。

mackkmackk55 at 23:28│コメント(0)トラックバック(0) | 

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