2012年12月
2012年12月31日
今年もあっという間に年越しとなってしまいました。
個人的には平穏な一年ではありました。
銀婚湯をはじめとした温泉、久しぶりにアメリカにも行くことができました。
ただ、今年は山行の回数が少なくてちょっと残念でしたが・・・
しかし!
暮れも押し迫った12月半ばに職場でとんでもないことが起きまして・・・
ただでさえ忙しい年末、そのために忙殺される日々が続きました。
(そんなわけで12月のブログはほぼ休止状態でした)
長い人生、いろいろなことがめぐってきますが
まさか自分にこんなことが起こるとは夢にも思えないようなことでした
(詳しくはここに書けるようなことではないのですみません・・・・です)
でも今、ここでこんなことが言える環境に感謝しつつ年を越そうと思っています。
今年もいろいろありがとうございました。
来年もまたよろしくお願いします。
2013年が皆様にとっていい年になりますよう・・・・・・・
で、今年行ったライヴです(相変わらずいい加減な記憶を頼りの記録です)
2.8 Derek Tracks Band @ Shibuya Koukaidou
デレクは当然のこととして、スーザンのギターも大所帯の迫力の中でもまけていませんでした。
2.9 Joma Kaukonen @ Billboard Live Tokyo
翌日は一転して、静かな?ライブ。ルーツは強い。
3.19 Don Felder @ Billboard Live Tokyo
イーグルス完コピバンドでしたが、それなりに楽しめました。
4.13 Richard Thompson @ Billboard Live Tokyo
2月のヨーマに続いてのアコースティックナイト。リチャードはヴォーカルもうまい。
4.19 David Bromberg @ Club Quatro
34年ぶりのデヴィッド。すっかり腹も出てきてましたが、その演奏はさすがでした。
そして、びっくりしたのが "W.S.Walcott Medicine Show" 。 リヴォンが入院していてかなり悪い状態であることなどを語りながらでしたが、結局この日が彼の命日になるなんて・・・・・。
5.14 Aaron Neville @ Billboard Live Tokyo
かなり昔に見た、ネヴィル・ブラザース以来の観戦でした。さすがに昔ほどの声ではありませんでしたが、それでもスタンダードなナンバーを中心に、楽しめたライブでした。
5.21 Little Feat @ Billboard Live Tokyo
本当に息の長いバンドですね。ローウェルのいた頃、再結成以前以後といくつかの節目はあるにせよ、バンドの基本線は変わらず。今回も昔からのメンバーが粋な演奏を披露してくれました。
6.30 Candi Staton @ Billboard Live Tokyo
ビルボードが続きます。キャンディはFame 時代の一時期しか知りませんでしたが、聴衆をのせるのがとってもうまいエンターテイナーでした。
この後の夏場があまり記憶にありません。
友人がらみのフラメンコ関係やロッキートップなど国内アーチストのライブにはいくつか行きました。
9.3 Erick Andersen @ Billboard Live Tokyo
前回の下北沢でのライブがあまり・・・って感じだったので、どうかなあ・・という思いで行きました。ソロでやるのかと思ってたら2人のバックメンバーと一緒のステージでした。観客が少なくて残念でしたが、あったかないいステージでした。
9.9 Alison Brown @ Mt.Rainier Hall
昨年に続いて来日のアリスン。今年は日曜日だったので去年いけなかったカミサンを誘っていきました。
相変わらずクレバーなアリソン、ちょうどアメリカ旅行の前だったので、今回もお子さんたちと一緒のステージは旅への期待を膨らませてくれました。
9.21 John Prine @ Houston, Texas, USA
ジョン・プラインフリークのオッサンにとっては、思いもしない幸運。何十回も聴いた彼のライブアルバムと同じようなステージでしたが、初期の曲を中心にやってくれたのでほとんど何気なしに歌詞をつぶやいていました。
9.25 El Plateao y Emillo Maya @ Instituto Cervantes
フラメンコに関しては門外漢のオッサンですが、「これは絶対に行くべき」というスペイン語仲間の言葉を信じてそのメンバー大勢で押しかけました。(しかも入場無料だったんで)さすが、本場のカンテとギターは迫力が違いました。
10.16 Joe Henry & Lisa Hannigan @ duo Music Exchangel
ピーター・バラカンさんの番組で聴いたリサがとてもよかったので、(アイリッシュ大好き人間でもありますので)駆けつけました。ジョーは少し引いた立ち位置でコンサートは進んでいきましたが、2回目のアンコールで「ディキシー・ダウン」が聞けたのは涙ものでした。今年は彼らに限らず、リヴォンの作品を取り上げるアーチストが多かったです。それだけ偉大なミュージシャンであり、また素晴らしい人間だったのだと思います。
10.21 Plainsong @ Zher the ZOO YOYOGI
これも友人に教えられて、びっくりしながらはせ参じました。イアンとアンディーがまだ元気でやっていてくれたことだけで満足・・・と思っていましたが、どっこいさすが一流のプロですね。バンドのアンサンブルはもちろんのこと、二人とも衰えない声&プレイにしびれました。
11.12 Swing & Bluegrass Night @ Rocky Top
この晩はこんなタイトルが付けられたステージでした。ブルーグラス・ポリスファンの友人に誘われていったのですが、最初のバンドは Yellow Django Revival。その名のとおり、グラッペリ&ジャンゴをほうふつさせる音を奏でてくれます。で、ウッド・ベース・・・見覚えある方、そのベースラインもまさに・・・といった感じでしたので(間違いない)とつい、演奏中手を振ってしまいました。その方、手島さんは昔、オッサンがブルーグラス関係のコンサートなどをやっていた際、とてもお世話になった方でした。昨年もここでテツカブトの野村さんと再会しましたが、いかに自分がその世界から遠ざかっていたのかをまたも思い知らされました。(いかんですね)
もちろん、ポリスの演奏もいつもどおり素晴らしかったですよ。
11.22 The Chieftains @ Orchard Hall
12.1 The Chieftains @ Olympus Hall
前回、チケット買っていたのに失念してしまい皆勤記録?が途絶えたチーフテンズ。今回は忘れずに参上しました。結成50周年という、恐るべしバンドですがデレク・ベルもショーン・キーンもそしてマーティン・フェイも帰らぬ人となってしまいました。ちょっと淋しい気持ちもありましたが、やはりそのステージは最高でした。
12.10 Yumin & Procol Harum @ HItomi-Kinen Kodou
ユーミンとプロコル・ハルムとの共演。これはユーミン・ファンのカミサンに連れられていきました。いつもはパスのオッサンなのですが、プロコル・ハルムにつられていきました。とはいってもマシューはとっくにいないし・・ゲイリーだけでも見ても損はないかもと思っていました。
でも実はオッサン、荒井由実時代は結構聴いていました。(アルバムデビュー前のころから) なんで、プロコルハルムの影響を受けた初期の頃の作品が中心のコンサートは楽しかったです。(相変わらず、声は・・・でしたが)ゲイリーは声も出ていてさすがでした。「青い影」と「グランド・ホテル」くらいしか曲とタイトルが一致しませんでしたが、やっぱり聞いたことのある曲で懐かしかったでね。
なんか、忘れているのがありそうですがそれもまたご愛嬌です。
そして、今年もリヴォン以外にも多くのMusicianが向こうへ旅立ちました。
ご冥福をお祈りいたします。
個人的には平穏な一年ではありました。
銀婚湯をはじめとした温泉、久しぶりにアメリカにも行くことができました。
ただ、今年は山行の回数が少なくてちょっと残念でしたが・・・
しかし!
暮れも押し迫った12月半ばに職場でとんでもないことが起きまして・・・
ただでさえ忙しい年末、そのために忙殺される日々が続きました。
(そんなわけで12月のブログはほぼ休止状態でした)
長い人生、いろいろなことがめぐってきますが
まさか自分にこんなことが起こるとは夢にも思えないようなことでした
(詳しくはここに書けるようなことではないのですみません・・・・です)
でも今、ここでこんなことが言える環境に感謝しつつ年を越そうと思っています。
今年もいろいろありがとうございました。
来年もまたよろしくお願いします。
2013年が皆様にとっていい年になりますよう・・・・・・・
で、今年行ったライヴです(相変わらずいい加減な記憶を頼りの記録です)
2.8 Derek Tracks Band @ Shibuya Koukaidou
デレクは当然のこととして、スーザンのギターも大所帯の迫力の中でもまけていませんでした。
2.9 Joma Kaukonen @ Billboard Live Tokyo
翌日は一転して、静かな?ライブ。ルーツは強い。
3.19 Don Felder @ Billboard Live Tokyo
イーグルス完コピバンドでしたが、それなりに楽しめました。
4.13 Richard Thompson @ Billboard Live Tokyo
2月のヨーマに続いてのアコースティックナイト。リチャードはヴォーカルもうまい。
4.19 David Bromberg @ Club Quatro
34年ぶりのデヴィッド。すっかり腹も出てきてましたが、その演奏はさすがでした。
そして、びっくりしたのが "W.S.Walcott Medicine Show" 。 リヴォンが入院していてかなり悪い状態であることなどを語りながらでしたが、結局この日が彼の命日になるなんて・・・・・。
5.14 Aaron Neville @ Billboard Live Tokyo
かなり昔に見た、ネヴィル・ブラザース以来の観戦でした。さすがに昔ほどの声ではありませんでしたが、それでもスタンダードなナンバーを中心に、楽しめたライブでした。
5.21 Little Feat @ Billboard Live Tokyo
本当に息の長いバンドですね。ローウェルのいた頃、再結成以前以後といくつかの節目はあるにせよ、バンドの基本線は変わらず。今回も昔からのメンバーが粋な演奏を披露してくれました。
6.30 Candi Staton @ Billboard Live Tokyo
ビルボードが続きます。キャンディはFame 時代の一時期しか知りませんでしたが、聴衆をのせるのがとってもうまいエンターテイナーでした。
この後の夏場があまり記憶にありません。
友人がらみのフラメンコ関係やロッキートップなど国内アーチストのライブにはいくつか行きました。
9.3 Erick Andersen @ Billboard Live Tokyo
前回の下北沢でのライブがあまり・・・って感じだったので、どうかなあ・・という思いで行きました。ソロでやるのかと思ってたら2人のバックメンバーと一緒のステージでした。観客が少なくて残念でしたが、あったかないいステージでした。
9.9 Alison Brown @ Mt.Rainier Hall
昨年に続いて来日のアリスン。今年は日曜日だったので去年いけなかったカミサンを誘っていきました。
相変わらずクレバーなアリソン、ちょうどアメリカ旅行の前だったので、今回もお子さんたちと一緒のステージは旅への期待を膨らませてくれました。
9.21 John Prine @ Houston, Texas, USA
ジョン・プラインフリークのオッサンにとっては、思いもしない幸運。何十回も聴いた彼のライブアルバムと同じようなステージでしたが、初期の曲を中心にやってくれたのでほとんど何気なしに歌詞をつぶやいていました。
9.25 El Plateao y Emillo Maya @ Instituto Cervantes
フラメンコに関しては門外漢のオッサンですが、「これは絶対に行くべき」というスペイン語仲間の言葉を信じてそのメンバー大勢で押しかけました。(しかも入場無料だったんで)さすが、本場のカンテとギターは迫力が違いました。
10.16 Joe Henry & Lisa Hannigan @ duo Music Exchangel
ピーター・バラカンさんの番組で聴いたリサがとてもよかったので、(アイリッシュ大好き人間でもありますので)駆けつけました。ジョーは少し引いた立ち位置でコンサートは進んでいきましたが、2回目のアンコールで「ディキシー・ダウン」が聞けたのは涙ものでした。今年は彼らに限らず、リヴォンの作品を取り上げるアーチストが多かったです。それだけ偉大なミュージシャンであり、また素晴らしい人間だったのだと思います。
10.21 Plainsong @ Zher the ZOO YOYOGI
これも友人に教えられて、びっくりしながらはせ参じました。イアンとアンディーがまだ元気でやっていてくれたことだけで満足・・・と思っていましたが、どっこいさすが一流のプロですね。バンドのアンサンブルはもちろんのこと、二人とも衰えない声&プレイにしびれました。
11.12 Swing & Bluegrass Night @ Rocky Top
この晩はこんなタイトルが付けられたステージでした。ブルーグラス・ポリスファンの友人に誘われていったのですが、最初のバンドは Yellow Django Revival。その名のとおり、グラッペリ&ジャンゴをほうふつさせる音を奏でてくれます。で、ウッド・ベース・・・見覚えある方、そのベースラインもまさに・・・といった感じでしたので(間違いない)とつい、演奏中手を振ってしまいました。その方、手島さんは昔、オッサンがブルーグラス関係のコンサートなどをやっていた際、とてもお世話になった方でした。昨年もここでテツカブトの野村さんと再会しましたが、いかに自分がその世界から遠ざかっていたのかをまたも思い知らされました。(いかんですね)
もちろん、ポリスの演奏もいつもどおり素晴らしかったですよ。
11.22 The Chieftains @ Orchard Hall
12.1 The Chieftains @ Olympus Hall
前回、チケット買っていたのに失念してしまい皆勤記録?が途絶えたチーフテンズ。今回は忘れずに参上しました。結成50周年という、恐るべしバンドですがデレク・ベルもショーン・キーンもそしてマーティン・フェイも帰らぬ人となってしまいました。ちょっと淋しい気持ちもありましたが、やはりそのステージは最高でした。
12.10 Yumin & Procol Harum @ HItomi-Kinen Kodou
ユーミンとプロコル・ハルムとの共演。これはユーミン・ファンのカミサンに連れられていきました。いつもはパスのオッサンなのですが、プロコル・ハルムにつられていきました。とはいってもマシューはとっくにいないし・・ゲイリーだけでも見ても損はないかもと思っていました。
でも実はオッサン、荒井由実時代は結構聴いていました。(アルバムデビュー前のころから) なんで、プロコルハルムの影響を受けた初期の頃の作品が中心のコンサートは楽しかったです。(相変わらず、声は・・・でしたが)ゲイリーは声も出ていてさすがでした。「青い影」と「グランド・ホテル」くらいしか曲とタイトルが一致しませんでしたが、やっぱり聞いたことのある曲で懐かしかったでね。
なんか、忘れているのがありそうですがそれもまたご愛嬌です。
そして、今年もリヴォン以外にも多くのMusicianが向こうへ旅立ちました。
ご冥福をお祈りいたします。
2012年12月22日
<4日目> ルイジアナ・バイユー地帯を走る
2012年 9月18日 晴
<=3日目
この日はこちらに来て初めての快晴 、今日はルイジアナに入ろうと思う。
まずはレイク・チャールズ(The Band の "Up on Cripple Creek" では Little Bessie 縁の街だ)を目指すことにする。ホテルの前の Memorial Blvd をダウンタウン方向へ下る。US87 を越えるとすぐに行き止まり。その先は堤防となっていて Sabine湖が水面を拡げている。
その堤のすぐ下にあったのがこの邸宅、このあたりは昔の高級住宅地でいくつかの歴史的建造物があるらしい。
たまたま車を止めた場所に面していたのがこの Woodworth House だったのだが、もらった地図によればいくつかこういった建造物があるらしい。
でもそれらはパスして、US87 を先へ向かう。通り抜ける住宅街ではちょうどごみ収集日だったようで、ロボットのような収集車が家の前のごみ箱をひっくり返して積み込んでいく。こちらでは当たり前のことだろうが、ちょっと面白い情景・・・・だった。
道はそのまま街を出て、北東へ向かっていく。 Orange で I-10 に入り、おなじみの高い橋で Sabine 川を渡るともうルイジアナだ。
インターステート(ではなくてもありますが)で州境を越えると必ずあるのがヴィジターセンター。ここで一服をかねて情報収集をする。
たいがいはめちゃくちゃな英語でも対応してくれる。(ちょっと今回は別なアクシデントがあったので・・・・でしたが)
でも、なんとなくここで行き先を変えたくなった。ここからだったら多分近いと思う、ルイジアナの地図でもあまり道路がない、海岸沿いに!(と、いうよりはこのままLake Charles に入ってもどうかなあ・・・と思っただけなのだが)。
そういうわけで Sulpher で I-10 を降りて LA27 を南に下ることにする。
最初は人家もあったがやがて何もない荒地を進むことになる。いくつかの小さな町を通るとほぼ平坦な湿地帯に入る。 ずっと道の左右にこんな川があって、ほぼ海抜に近い地域だと思う。見渡す限りこの風景。でも行く手に巨大なプラントも見えてきた。
後でわかったことだが、Cameron LNG というプロジェクトが進んでいて日本の商社もかなり絡んでいるらしい。要するに、シェールガス由来のLNGを輸出する基地になるらしい(2013年稼動を目指すという)。
日本の燃料供給のソースを増やす意味では素晴らしいことだが、果たしてここの自然を守るという意味ではどうなのか・・・(とは、単純にいえないこともまた旅をしていると解ってくるのだが・・)
そのプラントが保護地域に入っているかは解らない。 (おそらくその境界あたりの敷地に建てられているのだろう)
その先で "Sabine Wildlife Refuge" に入る。
見渡す限りの湿原は河口でもあり、おそらく汽水が満たしているのだと思う。確かにシュリンプを獲る人たちもいて栄養分が多い水場に違いない。
その先にこんな展望施設もあった。
橋の下にいた鳥もカメラにおびえて飛び立ってしまったが・・・・
のんびりそのあたりを散策してまた海岸線へと下る。
道が行きつくとそこは Holly Beach という町。と、いっても何もない。メキシコ湾に面している所にたどり着いたのは間違いないのだが・・・海岸沿いを進むとやっと建物が現れる。いくつかは高床式の建物だ。そして、しばらくぶりに見た、文明のサイン?Coke という標示につられていってみた場所には大きな冷蔵庫がある家。
怖そうなおじさんに
「ここで何か食べられますか」
って聴いたけれど、答えは
「No!」
の一言。(ここではシュリンプなどを冷蔵してーー「冷凍」ではないところが売り物らしいーー売っているという)
(ちょっとがっかり・・・・・・)
何故かといえば、これまで湾岸では獲れたての蝦やカニをそのまま塩ゆでしたやつをバケツのような容器をひっくり返して食べたことが何回もあったから・・・・・ちょっと期待してしまったのだ。そして、そこのおじさんに聞くと食べる場所はキャメロンまで行かなければないという。
で、今度は東に道を進む。海沿いの湿地帯に延びる道を走るのはそれはそれで楽しい。
その先、フェリー(無料)で川を渡る。水路が入り組んだこちらでは多いのだが、久しぶりの渡船だ。10分もかからず川を渡る。
反対側の岸からしばらく走るとキャメロンに入る。
町と言うよりはちょっとした集落のような感じだ。ガソリンスタンドとスーパーの先に小さなレストランがあった。
その手前にモーテルもある。多分これ以上先に行っても泊まる場所はなかなかなさそうなので、少し早いがここにチェックイン。ここのオーナーはヒスパニック系の方。ちょっと彫りの深い顔の奥さんがスペイン語なまりで応対してくれた。
以前はいつもこんな感じの平屋かせいぜい2階建てのモーテルに泊まるのが常だった。部屋で荷を解いて、まずはアイスマシンで氷を調達しビールを冷やす。それが日課だった。
そして「とにかく飯じゃ!」と隣の店へ行く。
周りにはかわいらしいオブジェがたくさん並んでいる。
店内はファースト・フードの店のように注文窓口で料理を受け取り、自分でテーブルに持って行って食べるパターン。遅い時間(2時頃)だったが、結構客がいた。
頼んだのはシュリンプ・ディナーとサラダランチだが、 食器はプラスチックのドギーズバッグ。
これなら・・・とモーテルの部屋でビールを飲みながら食べた。海老は流石にうまかった。
食後にひと眠りした後は、付近を散策。といっても何もない。
Cameron の人口はわずか406人(2010年)。今世紀に入ってからの度重なるハリケーンの来襲のせいでこの10年で80%もの人口減少となってしまったらしい。
宿に戻り「どっかにレストランはない?」って聞いたら、先ほどの店を指さして「そこにあるじゃない」との返事。
「いや、そのほかには・・・・?」
かなり先らしいなんとか(聞き取れず)って町にシーフードの店があるというが、地図を見ても近くに町らしいところはない。それでも少しだけ先(東)に向かって車を走らせてみる。
この道は "Creole Nature Trail" という名前が付いている。何本かある、Louisiana Scenic Byway のひとつでロードサイドに時々現れるワニの標識がかわいい。
おきまりのトレーラーハウスもいくつかあるが、新しい家はやはり全て高床式になっていてハリケーンの凄さがうかがえる。
20分ほど走り再び町に戻る。
メインストリートからちょっと小道に入るとドックがあった。ここに係留されていた船を見ていたら甲板にいたおじさんが何か僕らに叫んでいる。
何かいけないことをしたのか???
でも、言っていることは解らない。
こちらも大声でいい加減な英語で聞き返すが最後には相手は船から降りてきた。
これがそのオッサン。
(この船のオーナーだそうで、なにやら「こいつは俺の船だ。凄いだろ」
って、自慢したかったみたいでした)
その後は、ガソリンスタンドの上にあるコンビニでビールとつまみを,
そしてこの町唯一のスーパー Family Dallar(日本でいう、いわゆる百均の代表選手ですね) でカップヌードルを調達(チキンスープ味3つで$1)。
まあ、たまにはこんなのもいい。
という、なんだかしまりのない一日がすぎていった。
(でも、こんな日があるのも旅の楽しみであり、またそういう一日が結構思い出にもなるんです)
5日目==>
<9/18/2012 走行ルート>
Port Arthur-US0-Orange-I10-Sulpher-LA27-Cameron
2012年 9月18日 晴
<=3日目
この日はこちらに来て初めての快晴 、今日はルイジアナに入ろうと思う。
まずはレイク・チャールズ(The Band の "Up on Cripple Creek" では Little Bessie 縁の街だ)を目指すことにする。ホテルの前の Memorial Blvd をダウンタウン方向へ下る。US87 を越えるとすぐに行き止まり。その先は堤防となっていて Sabine湖が水面を拡げている。
その堤のすぐ下にあったのがこの邸宅、このあたりは昔の高級住宅地でいくつかの歴史的建造物があるらしい。
たまたま車を止めた場所に面していたのがこの Woodworth House だったのだが、もらった地図によればいくつかこういった建造物があるらしい。
でもそれらはパスして、US87 を先へ向かう。通り抜ける住宅街ではちょうどごみ収集日だったようで、ロボットのような収集車が家の前のごみ箱をひっくり返して積み込んでいく。こちらでは当たり前のことだろうが、ちょっと面白い情景・・・・だった。
道はそのまま街を出て、北東へ向かっていく。 Orange で I-10 に入り、おなじみの高い橋で Sabine 川を渡るともうルイジアナだ。
インターステート(ではなくてもありますが)で州境を越えると必ずあるのがヴィジターセンター。ここで一服をかねて情報収集をする。
たいがいはめちゃくちゃな英語でも対応してくれる。(ちょっと今回は別なアクシデントがあったので・・・・でしたが)
でも、なんとなくここで行き先を変えたくなった。ここからだったら多分近いと思う、ルイジアナの地図でもあまり道路がない、海岸沿いに!(と、いうよりはこのままLake Charles に入ってもどうかなあ・・・と思っただけなのだが)。
そういうわけで Sulpher で I-10 を降りて LA27 を南に下ることにする。
最初は人家もあったがやがて何もない荒地を進むことになる。いくつかの小さな町を通るとほぼ平坦な湿地帯に入る。 ずっと道の左右にこんな川があって、ほぼ海抜に近い地域だと思う。見渡す限りこの風景。でも行く手に巨大なプラントも見えてきた。
後でわかったことだが、Cameron LNG というプロジェクトが進んでいて日本の商社もかなり絡んでいるらしい。要するに、シェールガス由来のLNGを輸出する基地になるらしい(2013年稼動を目指すという)。
日本の燃料供給のソースを増やす意味では素晴らしいことだが、果たしてここの自然を守るという意味ではどうなのか・・・(とは、単純にいえないこともまた旅をしていると解ってくるのだが・・)
そのプラントが保護地域に入っているかは解らない。 (おそらくその境界あたりの敷地に建てられているのだろう)
その先で "Sabine Wildlife Refuge" に入る。
見渡す限りの湿原は河口でもあり、おそらく汽水が満たしているのだと思う。確かにシュリンプを獲る人たちもいて栄養分が多い水場に違いない。
その先にこんな展望施設もあった。
橋の下にいた鳥もカメラにおびえて飛び立ってしまったが・・・・
のんびりそのあたりを散策してまた海岸線へと下る。
道が行きつくとそこは Holly Beach という町。と、いっても何もない。メキシコ湾に面している所にたどり着いたのは間違いないのだが・・・海岸沿いを進むとやっと建物が現れる。いくつかは高床式の建物だ。そして、しばらくぶりに見た、文明のサイン?Coke という標示につられていってみた場所には大きな冷蔵庫がある家。
怖そうなおじさんに
「ここで何か食べられますか」
って聴いたけれど、答えは
「No!」
の一言。(ここではシュリンプなどを冷蔵してーー「冷凍」ではないところが売り物らしいーー売っているという)
(ちょっとがっかり・・・・・・)
何故かといえば、これまで湾岸では獲れたての蝦やカニをそのまま塩ゆでしたやつをバケツのような容器をひっくり返して食べたことが何回もあったから・・・・・ちょっと期待してしまったのだ。そして、そこのおじさんに聞くと食べる場所はキャメロンまで行かなければないという。
で、今度は東に道を進む。海沿いの湿地帯に延びる道を走るのはそれはそれで楽しい。
その先、フェリー(無料)で川を渡る。水路が入り組んだこちらでは多いのだが、久しぶりの渡船だ。10分もかからず川を渡る。
反対側の岸からしばらく走るとキャメロンに入る。
町と言うよりはちょっとした集落のような感じだ。ガソリンスタンドとスーパーの先に小さなレストランがあった。
その手前にモーテルもある。多分これ以上先に行っても泊まる場所はなかなかなさそうなので、少し早いがここにチェックイン。ここのオーナーはヒスパニック系の方。ちょっと彫りの深い顔の奥さんがスペイン語なまりで応対してくれた。
以前はいつもこんな感じの平屋かせいぜい2階建てのモーテルに泊まるのが常だった。部屋で荷を解いて、まずはアイスマシンで氷を調達しビールを冷やす。それが日課だった。
そして「とにかく飯じゃ!」と隣の店へ行く。
周りにはかわいらしいオブジェがたくさん並んでいる。
店内はファースト・フードの店のように注文窓口で料理を受け取り、自分でテーブルに持って行って食べるパターン。遅い時間(2時頃)だったが、結構客がいた。
頼んだのはシュリンプ・ディナーとサラダランチだが、 食器はプラスチックのドギーズバッグ。
これなら・・・とモーテルの部屋でビールを飲みながら食べた。海老は流石にうまかった。
食後にひと眠りした後は、付近を散策。といっても何もない。
Cameron の人口はわずか406人(2010年)。今世紀に入ってからの度重なるハリケーンの来襲のせいでこの10年で80%もの人口減少となってしまったらしい。
宿に戻り「どっかにレストランはない?」って聞いたら、先ほどの店を指さして「そこにあるじゃない」との返事。
「いや、そのほかには・・・・?」
かなり先らしいなんとか(聞き取れず)って町にシーフードの店があるというが、地図を見ても近くに町らしいところはない。それでも少しだけ先(東)に向かって車を走らせてみる。
この道は "Creole Nature Trail" という名前が付いている。何本かある、Louisiana Scenic Byway のひとつでロードサイドに時々現れるワニの標識がかわいい。
おきまりのトレーラーハウスもいくつかあるが、新しい家はやはり全て高床式になっていてハリケーンの凄さがうかがえる。
20分ほど走り再び町に戻る。
メインストリートからちょっと小道に入るとドックがあった。ここに係留されていた船を見ていたら甲板にいたおじさんが何か僕らに叫んでいる。
何かいけないことをしたのか???
でも、言っていることは解らない。
こちらも大声でいい加減な英語で聞き返すが最後には相手は船から降りてきた。
これがそのオッサン。
(この船のオーナーだそうで、なにやら「こいつは俺の船だ。凄いだろ」
って、自慢したかったみたいでした)
その後は、ガソリンスタンドの上にあるコンビニでビールとつまみを,
そしてこの町唯一のスーパー Family Dallar(日本でいう、いわゆる百均の代表選手ですね) でカップヌードルを調達(チキンスープ味3つで$1)。
まあ、たまにはこんなのもいい。
という、なんだかしまりのない一日がすぎていった。
(でも、こんな日があるのも旅の楽しみであり、またそういう一日が結構思い出にもなるんです)
5日目==>
<9/18/2012 走行ルート>
Port Arthur-US0-Orange-I10-Sulpher-LA27-Cameron
2012年12月01日
10月2週目の週末、例年なら紅葉真っ盛りのはずの秘湯の宿。だが今年は全国的にそうだがかなり遅れているよう。まあこればかりは仕方がない。
お湯が楽しめればいい、と出かけてきた。
米沢には昼過ぎの到着、宿の迎えが来るまでの時間を昼飯にあてることにする。
米沢に来るのは4度目だが、やはり!牛肉が食いたくなる。
ということで、入ったのは駅前の「杵屋」。 駅弁「牛肉ど真ん中」を作っている会社がやっている店だ。でも今日は旅館の夕餉も楽しみだし、軽いランチにしておこう。
<<で・・・食べたのはこんなんです・・・がもちろんおいしかったです。 (この「だだちゃ豆の焼酎」も、うまかった)>>
さて温泉までは30分強、宿の車で向かう。
市内の平坦地から山に入っていくと、急に道が狭くなる。
カーブもきつく時々切り返しながら登っていく間にどんどん標高が上がってくる。
そして着いた駐車場・・・・・だが、ここからさらに徒歩で10分ほど。
今度は谷間にどんどん下っていく。
歩いても歩いても、道はまだまだ下へ続いている。
最後に吊り橋を渡るとやっと宿の建物が見えてきた。
でもこういうロケーションがいいのだ。正面玄関の手前には、こんな標識が立っていて山心をくすぐられる。見上げれば梯子も・・・
(そういえば、今年は近年になく山に行かなかった)
通されたのはこの部屋。3階の角部屋で眼下には最上川源流が流れる、落ち着いたいい部屋だ。見上げれば滝の姿(火焔の滝とかいうらしい)も目に入る。 例によって一服の後、まずは内湯へ向かう。(男女とも造りは同じみたい)
山中の一軒宿、大平温泉の湯はカルシウム-硫黄塩泉、男女別内湯・露天のほか貸切の露天風呂そして滝を見ながら入れる打たせ湯の露天がある。むろんすべてが源泉かけ流しだ。
脱衣所には「秘湯の宿30周年」の手ぬぐいに飾られた?脱衣篭が・・
程よい湯加減。さらさらの新鮮な湯が惜しみなく掛け流されている。
かすかな硫黄の匂い。でも凄く特徴のある湯ではなく山奥の温泉らしいシンプルな感じ。 そしてこの湯船からも最上川源流が眺められる。
川の流れを愛でながら湯の流れに身を任す、まさに至福の瞬間だ。
渓流に面した露天では、また違ったなんとも気持ちい湯浴みが楽しめる。
山の湯宿はどんな季節(とき)に来てもいいものだ。
気持ちが沈んだとき、楽しくて舞い上がっているとき、ふと寂しさを感じるようなとき、どうしても涙がとまらないとき・・・・いつでもやさしい湯と心温かな人たちが迎えてくれる。
そして「また来よう」と思う。そんな気持ちにさせてくれる宿。それが心の中にあることって大事なんだなと思う。
夕食は広間で。部屋での食事も気兼ねなくていいのだが こういうふうに他の宿泊客といっしょにいただくのもまた楽しい。
もちろん、いつもの「骨酒」は予約時から注文済み(笑)。
山の幸中心のおいしい食事をいただいた。
そして食後、また夜半にも温泉を堪能。
もちろん翌朝も飯前飯後のお湯を楽しんだことは言うまでもない。
宿を辞する前にロビーでコーヒーを頂く。「秘湯の宿」スタンプ帖を受け取ったらやはり秘湯ファンという方といろいろお話し。(最近はこのスタンプ帖もかなりポピュラーになったようですね)
帰りは当たり前ながら昨日歩いて降りてきた道を登っていかなくてはならない。
こんなリフトもあって荷物は運んでくれる。(無論、我々は自分で背負って帰りましたが・・・)
つづれおりの道を登っていくと米沢盆地が見えてくる。左手には(おそらく)高湯と思われる建物も。
今日あちらに行く手もあったが昨日風呂でお会いした関西からきたという方から「天元台も紅葉はまだ」って話を聴いていたので当初の予定通り赤湯をめざすことにした。
米沢駅に着いたのは10時半くらいだったか、次の列車までまだ1時間近くある。実はもうひとつ行ってみたかった温泉があった。それがこの「賜の湯」、アルカリ性単純泉の湯が掛け流しで使われているらしい。そしてなによりオッサン未体験の「砂風呂」があるという。なんで米沢駅からタクシーで向かうことにした。運転手さんも温泉好きなようで途中いくつかある温泉施設について解説してくれた。
お目当ての砂風呂は塩分・有機物を含まないという高純度な「水晶砂」を使ったさらさらの砂だそう。まずはそれ用の浴衣に着替えて係りの方に砂をかけてもらうのだが、これが結構熱い。「このまま30分横になっていてください」といわれたが、「無理かも・・・」と思う。だが、その気持ちよさにだんだん慣れてきて噴出す汗も気にならなくなってくる。タイミングを見計らって冷たい水も持ってきてくれるのがうれしい。(右の写真はHPから拝借)
最後の5分くらいがしんどかったが、終わってしまえばなんと心地よいものかと思える。これはお勧め。
もちろんその後は新鮮な湯に浸かって、またまたリラックス。のんびりと、稲刈りが終わった後の田圃をみながらの露天も最高だ。
隣にはこんなレストランもある。当初はここで昼飯もと考えていたのだがまだ時間が早い。で、温泉のロビーで売っていたそのレストラン売り物の山形牛スジ肉のシチューを購入。(これは ”まいうーーー” でした)
そこからは歩いて10分ほどの置賜駅へ。
無人駅なので乗車票を取って電車に乗り込む。
着いたのは赤湯駅。ホームの向こうには山形鉄道の車両もいる。
何か賑やかだったのはこの日が鉄道記念日だったので駅でイベントがあるよう。
こんな展示やジオラマも準備されていたが、もうひとつの賑わい?が、山形ワイン試飲会・・・・・?と、言ってもその時点では客は僕らだけだったが・・・。 そこは酒好きの常。 観光協会の方にいろいろ教えてもらいながら、山形のワインをおいしく頂いた。(帰りにもお会いしてお世話になりました。ありがとうございました)
で、教えてもらった昼飯の店、実は前から行きたいとも思っていたのだが赤湯温泉街にある「旭屋」さん。
よくあることだが、ここも本業は精肉店の食事処。
でも、そこに行く前にものすごい列があったのが名物赤湯ラーメンの店、「龍上海」。多分口にするまでに1時間近くは並ぶだろう・・・・・だいたいがオッサン、並ぶのは大嫌い、いくら旨くても御免だ(でも帰りに駅でお土産としては買ってきたが....)。
それはともかく、ここでは上質の米沢牛を味わえる。部位ごとに注文できるのも肉屋らしい。
蔵王石のプレートで焼くのでじかに肉をのせるだけ、肉の脂がじんわり染み出してきて焦げることはない。(当たり前か) もちろんだが地元のワインとの相性も抜群だった。
ワインといえばこの赤湯で行ってみたいところがあった。そこがこの「酒井ワイナリー」、明治25年創業という日本ではかなり老舗のワイン酒造。予約をすれば見学もできるというが今回は”またも”試飲!!”。ワインはここ山形だけでなくもちろんの山梨、そして長野や新潟などにもいい醸造元がある。それぞれ個性があって楽しい。ここでもやわらかい味や、ちょっと渋めの赤などを味あわせてもらった。 ここでお勧めの「バーダップ」(葡萄畑の鳥上坂という地名からとったという名前)ともう一本購入。(年末に The Band を聴きながら飲んでみたい)
さてお決まりの「最後の一浴」は赤湯温泉共同浴場、ここにはいくつかあるが代表的な「赤湯元湯」で。道に面したところに観光協会の「ゆーなびからころ館」という施設がありその裏が温泉となっている。含硫黄・ナトリウム・カルシウム・塩化物泉の湯、熱い湯がじんと身体に染み渡る。最後にまた極上の湯に浸かり身も心もリフレッシュしたオッサンたちであった。 ( 訪問日:2012.10.13-14)
お湯が楽しめればいい、と出かけてきた。
米沢には昼過ぎの到着、宿の迎えが来るまでの時間を昼飯にあてることにする。
米沢に来るのは4度目だが、やはり!牛肉が食いたくなる。
ということで、入ったのは駅前の「杵屋」。 駅弁「牛肉ど真ん中」を作っている会社がやっている店だ。でも今日は旅館の夕餉も楽しみだし、軽いランチにしておこう。
<<で・・・食べたのはこんなんです・・・がもちろんおいしかったです。 (この「だだちゃ豆の焼酎」も、うまかった)>>
さて温泉までは30分強、宿の車で向かう。
市内の平坦地から山に入っていくと、急に道が狭くなる。
カーブもきつく時々切り返しながら登っていく間にどんどん標高が上がってくる。
そして着いた駐車場・・・・・だが、ここからさらに徒歩で10分ほど。
今度は谷間にどんどん下っていく。
歩いても歩いても、道はまだまだ下へ続いている。
最後に吊り橋を渡るとやっと宿の建物が見えてきた。
でもこういうロケーションがいいのだ。正面玄関の手前には、こんな標識が立っていて山心をくすぐられる。見上げれば梯子も・・・
(そういえば、今年は近年になく山に行かなかった)
通されたのはこの部屋。3階の角部屋で眼下には最上川源流が流れる、落ち着いたいい部屋だ。見上げれば滝の姿(火焔の滝とかいうらしい)も目に入る。 例によって一服の後、まずは内湯へ向かう。(男女とも造りは同じみたい)
山中の一軒宿、大平温泉の湯はカルシウム-硫黄塩泉、男女別内湯・露天のほか貸切の露天風呂そして滝を見ながら入れる打たせ湯の露天がある。むろんすべてが源泉かけ流しだ。
脱衣所には「秘湯の宿30周年」の手ぬぐいに飾られた?脱衣篭が・・
程よい湯加減。さらさらの新鮮な湯が惜しみなく掛け流されている。
かすかな硫黄の匂い。でも凄く特徴のある湯ではなく山奥の温泉らしいシンプルな感じ。 そしてこの湯船からも最上川源流が眺められる。
川の流れを愛でながら湯の流れに身を任す、まさに至福の瞬間だ。
渓流に面した露天では、また違ったなんとも気持ちい湯浴みが楽しめる。
山の湯宿はどんな季節(とき)に来てもいいものだ。
気持ちが沈んだとき、楽しくて舞い上がっているとき、ふと寂しさを感じるようなとき、どうしても涙がとまらないとき・・・・いつでもやさしい湯と心温かな人たちが迎えてくれる。
そして「また来よう」と思う。そんな気持ちにさせてくれる宿。それが心の中にあることって大事なんだなと思う。
夕食は広間で。部屋での食事も気兼ねなくていいのだが こういうふうに他の宿泊客といっしょにいただくのもまた楽しい。
もちろん、いつもの「骨酒」は予約時から注文済み(笑)。
山の幸中心のおいしい食事をいただいた。
そして食後、また夜半にも温泉を堪能。
もちろん翌朝も飯前飯後のお湯を楽しんだことは言うまでもない。
宿を辞する前にロビーでコーヒーを頂く。「秘湯の宿」スタンプ帖を受け取ったらやはり秘湯ファンという方といろいろお話し。(最近はこのスタンプ帖もかなりポピュラーになったようですね)
帰りは当たり前ながら昨日歩いて降りてきた道を登っていかなくてはならない。
こんなリフトもあって荷物は運んでくれる。(無論、我々は自分で背負って帰りましたが・・・)
つづれおりの道を登っていくと米沢盆地が見えてくる。左手には(おそらく)高湯と思われる建物も。
今日あちらに行く手もあったが昨日風呂でお会いした関西からきたという方から「天元台も紅葉はまだ」って話を聴いていたので当初の予定通り赤湯をめざすことにした。
米沢駅に着いたのは10時半くらいだったか、次の列車までまだ1時間近くある。実はもうひとつ行ってみたかった温泉があった。それがこの「賜の湯」、アルカリ性単純泉の湯が掛け流しで使われているらしい。そしてなによりオッサン未体験の「砂風呂」があるという。なんで米沢駅からタクシーで向かうことにした。運転手さんも温泉好きなようで途中いくつかある温泉施設について解説してくれた。
お目当ての砂風呂は塩分・有機物を含まないという高純度な「水晶砂」を使ったさらさらの砂だそう。まずはそれ用の浴衣に着替えて係りの方に砂をかけてもらうのだが、これが結構熱い。「このまま30分横になっていてください」といわれたが、「無理かも・・・」と思う。だが、その気持ちよさにだんだん慣れてきて噴出す汗も気にならなくなってくる。タイミングを見計らって冷たい水も持ってきてくれるのがうれしい。(右の写真はHPから拝借)
最後の5分くらいがしんどかったが、終わってしまえばなんと心地よいものかと思える。これはお勧め。
もちろんその後は新鮮な湯に浸かって、またまたリラックス。のんびりと、稲刈りが終わった後の田圃をみながらの露天も最高だ。
隣にはこんなレストランもある。当初はここで昼飯もと考えていたのだがまだ時間が早い。で、温泉のロビーで売っていたそのレストラン売り物の山形牛スジ肉のシチューを購入。(これは ”まいうーーー” でした)
そこからは歩いて10分ほどの置賜駅へ。
無人駅なので乗車票を取って電車に乗り込む。
着いたのは赤湯駅。ホームの向こうには山形鉄道の車両もいる。
何か賑やかだったのはこの日が鉄道記念日だったので駅でイベントがあるよう。
こんな展示やジオラマも準備されていたが、もうひとつの賑わい?が、山形ワイン試飲会・・・・・?と、言ってもその時点では客は僕らだけだったが・・・。 そこは酒好きの常。 観光協会の方にいろいろ教えてもらいながら、山形のワインをおいしく頂いた。(帰りにもお会いしてお世話になりました。ありがとうございました)
で、教えてもらった昼飯の店、実は前から行きたいとも思っていたのだが赤湯温泉街にある「旭屋」さん。
よくあることだが、ここも本業は精肉店の食事処。
でも、そこに行く前にものすごい列があったのが名物赤湯ラーメンの店、「龍上海」。多分口にするまでに1時間近くは並ぶだろう・・・・・だいたいがオッサン、並ぶのは大嫌い、いくら旨くても御免だ(でも帰りに駅でお土産としては買ってきたが....)。
それはともかく、ここでは上質の米沢牛を味わえる。部位ごとに注文できるのも肉屋らしい。
蔵王石のプレートで焼くのでじかに肉をのせるだけ、肉の脂がじんわり染み出してきて焦げることはない。(当たり前か) もちろんだが地元のワインとの相性も抜群だった。
ワインといえばこの赤湯で行ってみたいところがあった。そこがこの「酒井ワイナリー」、明治25年創業という日本ではかなり老舗のワイン酒造。予約をすれば見学もできるというが今回は”またも”試飲!!”。ワインはここ山形だけでなくもちろんの山梨、そして長野や新潟などにもいい醸造元がある。それぞれ個性があって楽しい。ここでもやわらかい味や、ちょっと渋めの赤などを味あわせてもらった。 ここでお勧めの「バーダップ」(葡萄畑の鳥上坂という地名からとったという名前)ともう一本購入。(年末に The Band を聴きながら飲んでみたい)
さてお決まりの「最後の一浴」は赤湯温泉共同浴場、ここにはいくつかあるが代表的な「赤湯元湯」で。道に面したところに観光協会の「ゆーなびからころ館」という施設がありその裏が温泉となっている。含硫黄・ナトリウム・カルシウム・塩化物泉の湯、熱い湯がじんと身体に染み渡る。最後にまた極上の湯に浸かり身も心もリフレッシュしたオッサンたちであった。 ( 訪問日:2012.10.13-14)