2010年12月

2010年12月13日

 3日目 高天原山荘~水晶小屋
         (2010年8月12日 雨)  
高天原山荘6:40-10:00岩苔乗越10:10-11:00水晶小屋


 夜半から、激しい風雨が小屋に叩きつける音で何度か目を覚ましたのだが......朝、起きるとやはり雨。

 小屋の無線の気象情報にみんな耳をそばだてている。台風4号が能登半島沖を通過中とのこと。接近していたのは百も承知だったが、もう少し北へそれてくれると期待していた。だが、ヤツは東へ東へと進路を延ばしてきた。このまま行けば台風の南東圏内に入り、午後からはもっと激しい風雨が予想される。前進か停滞か......自己責任の判断だ。

 (いつまで生きているかわかりませんが、こんなふう ↓ )
 http://tenki.jp/forecaster/diary/detail-2442.html

 この日、当初の予定では新装成った雲の平山荘へ行き、午後は久しぶりの高原台地を散策するつもりだった。だが、五郎小屋で会った方たち(前日がオープン初日だった)や昨日降りてきた人たちから聞いたところでは、とにかく超満員でしかもまだ完全には完成していないとのことだった。いずれにしても、この風雨なのでそちらに行っても面白くない。そこで浮かんだのが昨日通過した、水晶小屋まで行こうかということだった。途中までは樹林帯だし、岩苔乗越からはそう距離もない。(でも狭い小屋なので停滞している人が多いとこれもつらいのだが・・・・)

100812_07 朝食後もテラスで様子を見ながら迷っている人たちが大勢居る。でも、行く人は行って(3分の1くらい?)あとはまさしく様子見だ。

 ぐずぐずしていると午前中に小屋へたどり着けない。そろそろタイムリミットとなったところでとりあえず「えいやっ」と出発することにした。

  出発した時点ではまだ雨も風もそれほどではなかった。小屋を出てしばらくはほぼ平坦な道。まもなく高天原峠との分岐を分け入ると緩やかな登りになる。うっそうとした森の中の道だがだんだん傾斜が出てくる。もちろん、高天原から水晶小屋までは約800mの標高差があるのだから、気持ち的には早く登っていきたいところだ。

 樹林の中なので雨も風もそれなりにしのげるのはありがたい。だが途中、それまで明瞭だった道が途切れる。登っても下ってもどうも登山道らしき道はない。そこでしばらく逡巡してしまったが定石どおり、来た道を引き返した。午前中には着きたいという、気持ちのあせりもあったのか途中右に折れて登るべきところ(こちらのほうが狭く、目に入りにくい)を踏み跡に誘われてずんずん進んでしまったのだった。(早く着きたいという気持ちがこういうミスを引き起こすことは多いですよね)これでだいたい20分くらいのロス。
100810_15_2009
 だんだん高度が上がってくると、木々の密度も疎になってくる。雲の平台地との間を見ると雨が風にあおられてカーテンのドレープのようだ。その後何度か渡渉を繰り返すとほぼ沢沿いの道になる。ここからは水との戦い?(と言うほど大げさではありませんが.....)何度か水に足を浸かりながら、やっと前にのんびり休んだ記憶の岩苔乗越に到100810_15_2011達。

 (それでもこの日、何枚か写真も撮ったのですがやはりまともに見られるのはごく僅か....でした)

 そこからは稜線歩きなので予想していた通りの強風雨だったが、何とか飛ばされることもなく水晶小屋到着!

 「あー、やっと着いたぁ!」 (いやー、本当にホント)

 小屋の方も、前からいた登山者の方たちもあったかく迎えてくれる。
「震えてるじゃない。早く着替えてストーブ当たったら!」
 自分では気付かなかったのだが、確かに小刻みに震えている。歩いているときはなんでもなかったのに、小屋に着いてほっとしたのか身体が動いてないからか...........一瞬、まだ記憶に新しいトムラウシ遭難事故のことが頭によぎった。

 思ったより小屋にいた登山者は少なく、4人だけ。(これなら高天原よりは快適な一夜が過ごせそうだ) 女性の単独の方が一人、高瀬ダムから登ってきて今日は停滞だそうだ。よくよく話を聴くとおととい下のテン場で挨拶した人みたい。そういったら、
 「そう、そう、それ私」
ほかに男性の単独の方が3人、親不知から栂海新道を辿って、黒部ダムを経由して昨日は読売新道を歩いてきたという方。(もしかしたら僕の勘違いで今回だけの山行のことではなかったのかもしれませんが) 一人は僕らが着く30分位前に三俣から到着したという方。うーん凄い人ばかり!(あとの一人は寡黙な青年だったのでほとんど会話はなかったのだが) 
 僕らが着いてから1時間くらい後に埼玉県のご夫妻が到着、その後に東沢をつめてきた4人組の男性パーティーが着いたが結局その日はそのメンバーだけ。(途中60Lくらいのザックを担いだ若者が通過したが、彼野口五郎133は三俣まで行くと言っていた。)
 
 その午後はずっと山談義。三俣からの方は御歳70歳!なんと植村直己さんと同学年で大学時代には関西の大学で明治の(と、いうよりは関東の)山岳部と競っていたという話ほか、貴重な戦後の山話を聞かせてくれた。他の皆さんもそれぞれの山経験を野口五郎131色々話してくれて、本当に楽しい午後でした。(ところでこの小屋の酒は諏訪の銘酒”真澄”でした。) 勿論、途中から加わった沢登り4人組もホントに楽しい、いいメンバーでした。ここでも、ウィスキーご馳走さま(笑) そして、もう一人ここでのアイドル?は2歳くらい(?)の息子さんヒロ君。時々顔だけ出して覗いたり、こちらに来てみんなとはしゃいだり、とっても可愛い男の子(正一さんのお孫さんですね)でした。
もうひとつ、ここの名物はチキンカレー。(いうまでもなくおかわりしましたよ)

mackkmackk55 at 21:43│コメント(2)トラックバック(0) | 

2010年12月04日


 2日目
 野口五郎岳(2924m)~水晶岳(2978m)~高天原山荘
         (2010年8月11日 曇り→雨→晴れ)  
野口五郎小屋5:40-5:55野口五郎岳6:05-竹村新道分岐(6:30)-東沢乗越(7:55)-8:55水晶小屋9:20-10:00水晶岳10:10-11:25温泉沢の頭11:30-14:50高天原山荘


100810_15_1046   夜の間降り続いていた雨だが、翌朝は厚い雲に覆われた空ながらなんとか雨だけはおさまってくれた。 


野口五郎朝飯
野口五郎小屋
100810_15_1049
     まずは眼前の野口100810_15_1048五郎岳を目指す。山頂では一瞬だけ雲が切れた。
       これから行く水晶もちょっとだけ顔100810_15_1043を見せてくれる。
 




   


    そこからは真砂岳を左に見ながらの下り。竹村新道との分岐でち野口五郎063ょっと一休み(帰路はこの道を湯俣まで降りようと思っている)。

   なだらかな稜線だが、まあそれなりにアップダウンあり岩場もありの100810_15_1065尾根歩きが続く。東100810_15_1068沢乗越の手前で一服タイムをとり、赤茶けた道を水晶小屋のある赤岳へと歩を進めていった。    
 


       その間、左手には硫黄尾野口五郎075根の見事な赤い稜線。これはこれでいい。
野口五郎074
 






    最後のひと登りで水晶小屋に到着。小屋前には多くの登山者がいる。ここで大休止するがその間にまたもや大粒の雨が落ちてきた。風はもともと激しい場所なのだが雨と一緒になると寒さが厳しい。こ野口五郎085こから空身で水晶をピストンするか迷ったが、「えい!」とばかりにそのまま突入することにした。ほとんど横殴りの雨の中だったので写真を撮る余裕もない。何とか頂上に到達したときは「やっと着いたか」との思いばかり....5年前、雲の平から見上げた素晴らしい頂上に居るとはとても思えず、ただただ周りの靄に目を凝らすだけだった。

  そこから温泉沢の頭までの稜線はおそらく100810_15_1080晴れていれば絶好の景色だったと思わせるのだが、いかんせんこの天候......時折雲が切れてくれるときもあるがほとんど霧の中だった(でも、向かう先の高天原山荘が見えたときは、一瞬安心するとと100810_15_1089もに「あそこまで下るんだー」と思いましたけど)

 ほとんど逢う人もいず、コースタイムの1.5倍近く?かかってやっと「温泉沢の頭」に到着。ここからは予想通りのザレた急勾配を下ることになる。

 でもだんだん雲も切れてきて、すが野口五郎101すがしい陽気になってきた。途中昼飯の後、ずんずん下っていく。右手には赤牛がそのでっかい山容をみ100810_15_1087せている。でも沢筋はずっと下、あそこまで下るのはどのくらいかかるんじゃ?!

 
野口五郎103






   沢音が近くになってきた。だが、道は相変わらずほぼ沢と平行に樹林帯の中をなだらかに下っている。(結構この間が長く感じる)

 やっと沢に下りてくると、気持ち的にはもう直ぐとの期待感。しかし!ここからが長かった。思ったほど水量は多くなかったのだが、沢沿いの道だけあってルートを見つけるのに苦労する。もちろん、要所要所にペンキのマークがあるので迷うことはないのだが、地図で想像したよりも長い沢歩きだ。

 途中、ペンキ印が支流へと誘っていたこともあり、本当にこのまま進んでいいのかと思える場所もある。そんな不安がよぎった後で、左岸にゴムホースが見えてきた。「おー、これは温泉か水を引き込んでいるヤツだな」ともう少し!っていう目印になった。

 で、まもなく「高天原温泉」に到着。本当はこのまま温泉に浸かりたいところだが、まずは小屋で一服したーい!と、とりあえずは後の楽しみに!

 そこから15分くらいでやっとこさ!山荘到着だ。
 前のテラスではのんびりしている人たちがおおぜい居る。
 おー!なんと!昨日ウィスキーをご馳走になった(亀井静香眼鏡の)オッサンが居るではないか!しかもちゃっかり?一杯やっている!

 「温泉沢下ったんだ。頑張ったじゃない!おれはやめて岩苔からきたよ」野口五郎110
とのこと。うーん、こちらが無謀だったのか?
 「もう、温泉浸かってきた?」
と聴かれて、
 「いやまだです」
 「早く行っといで。いいよぉー」
野口五郎118
 ハーイ、もちろんです。
高天原夕食
 (と、憧れの水晶岳・高天原温泉を制覇した2日目でした。)


mackkmackk55 at 08:24│コメント(2)トラックバック(0) |