2010年01月04日

PB140038 面河渓を後にして、今夜の宿の古岩屋温泉に向かう。といっても来た道を戻るだけなので、沿道の紅葉を愛でながらゆっくり走っていく。本当は直瀬を通って棚田(まあ、もう稲穂はないだろうけれどね)をみたり、「ふもと温泉」に浸かって見たかったりもしたかったのだが、朝の出発も早かったし予定以上に歩いてしまったしでちょっと疲れ気味だったので宿直行にしたのだった。

 
095_13 古岩屋というのは数千万年前の地層が隆起浸食されてできた礫岩峰で、そんな岩峰がいくつもそびえている様はちょっと日本ばなれした光景だ。いくつかの穴があいている岩もあり、まるで古代の住居跡のようだ。ちょうどこの辺りがこの時の紅葉のピークのようで、紅や黄色に彩られていた。
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 ここの宿に予約の電話したのは約10日前、あいていたのは洋室一部屋だけとのことだったのだが、着いてみるとその人気ぶりもわかる

103_21  多くの人たちは札所を巡っている方たちで、すぐそばに古岩寺という札所があるのだ。しかも遍路道の間には珍しく温泉もあるのでからだを休めるにはもってこいなのだろう。108_26














 実際、夕食の際となりになった方は東京からきた77歳のご主人と奥様の夫婦で、一日の限度キロを決めて回っているのだという。僕の親と同じ位の年齢なのだが本当にお元気ですばらしい。ここでは古岩屋のラベルのついたワンカップをおいしくいただいた。093_11_1

 温泉は沸かし湯だが、まあまあのお湯で岩風呂がすばらしい。しかし、朝風呂できないのが残念だった。

   翌日、いろいろ行きたいところはあったのだがとりあえず日本三大カルストといわれる四国カルストの頂点に行ってみようと思った。その道すがらも各所に幟があってやはりこの土地のお遍路さんへの心遣いが見えてくる。

 また昨日の道を戻り、突き当たりを右折して国道33を南下、落出のループ橋を通って黒川沿いの道をたどる。天狗高原を目指しカーナビに従って高野本川に沿った林道に入っていく。この道は車一台やっと通れるほどの細い田舎道だ。集落を過ぎ完全な山道に入ると、途中落石が道にいくつか落ちていた。そこを過ぎると、おや?おかしい!....もしかして?....走行が変だ!...車を止めて見てみると......なんと、左前輪がパンクだあ!

 とりあえず車を止められる場所でタイヤ交換しようと駐車。まあ仕方ないとジャッキアップ、スペアタイヤに交換しよう。と、ところが...ジャッキアップしたあとがままならない。どうやってもホイールのボルトが緩まないのだ。体重を乗っけてみてもびくともしない。携帯を取り出すも圏外だし、そのままなんとかタイヤを替えようといろいろやってみたのだがどうにもならないので、あまり気が進まないがタイヤをつぶす覚悟で、とにかく携帯がつながる地点まで徐行して行くしかないと判断した。(その間、人はもちろん車も一台も通らなかったのだ)

 結局、天狗高原のビジターセンターまで行って、JAFに電話することになった。(レンタカー会社もそうしろと言った)114_32
 
待つこと50分、四駆に乗ったおじさんがやってきた。状態はわかっているのですぐにタイヤ交換をしてくれ117_35たが、このプロの方にしてかなりボルトの締めはきついらしい。長い補助の棒を駆使して交換してくれた。これで1万700円。聞いたら今日は休日で檮原から来てくれたという。

 「あー、じゃあ高知県からですね」 とアホな言葉を発してしまった。(そこもすでに高知なのだったのに)

 気持ちも萎えてしまったし、カルストの道をドライブしようと思っていたのだが、とにかくいい道を通ってどこかでタイヤ交換しようと、結局僕らも檮原町からの道を行くことにした。日曜日でもあり山中の土地なのでなかなかタイヤ交換できるような店はない。まあ最悪はゆっくり松山まで戻ってもいいのだが、それも落ち着かない。そんな感じで走っているうちに道の左に四万十川が流れている。見ると、やはり沈下橋がある。なんとなく落ち込んでいた気持ちだったが、それを見ることができただけでこの遠回りも許せる気になるのだった。そのまま国道107を進み宝泉寺温泉を過ぎると、ちょっとにぎやかな町、なんかイベントのようなものをやっている。そこにあるSSでタイヤセールをやっていた。

 タイヤ交換の間に軽い昼飯、といってもまともな食堂はない。イベントの屋台ももうほとんど店じまいしている。とりあえずあいている屋台と道の駅の売店で軽食を調達、なんとか腹に収めてまたSSにもどった。

 さてこれからどうしよう。当初は小藪温泉と内子、できれば下灘駅まで行ってみようと思っていたのだが.....もうあまり時間はない。
 
 とりあえず国道を進んでいく。 でもすぐに小藪温泉への分岐が眼に入る。「まだ、ちょっとだけ時間あるか?」 うん、行ってみよう。 と左折して温泉への道へ分け入っていく。
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 そうして着いた小藪温泉!建物と言い、温泉といいやはりここへ来てよかった!といえる温泉だ。
 男湯の湯船は木で作られていて、湯もやわらかくてよろしい。数人の方が先に入っていたが、そのうちの一人はわざわざ松山市から来ていた方でやはりこの温泉が気に入っているらしい。帰りの時間を聞くと渋滞もあるので1時間30分は見ていたほうがいいと言う。それを聞いて残念ながらあまりゆっくりできなかったが、それでも今日のアクシデントを忘れることができるほどのんびりすることはできた。

 その方(僕よりひとつ年下だったが、前年に銀行を退職したとのこと)の話で面白かったのが愛媛の中でも土地柄があると言う。(あくまでも僕が理解した範囲なので正確ではありませんが)

 もし、宝くじで100万円あたったら?

 ?東予のひとはそれを投資する。工場など生産に使って増やす
 ?南予のひとはそれを隣近所の人たちとぱぁーと飲んだりして使う
 ?松山のひとは毎日温泉に浸かって一月かけて使い切る

だそうだ。 正しいかどうかはともかく、なんとなく土地柄のようなものが見えてくる気がした。どこに行ってもその土地の人との話は楽しいしそれが旅の醍醐味だと改めて感じた。


mackkmackk55 at 19:41│コメント(4)トラックバック(0) │

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この記事へのコメント

1. Posted by futa   2010年01月07日 11:54
総ちゃんブログ経由で着ました。宜しいんじゃない。又、新年会でね!
2. Posted by mackk   2010年01月07日 18:40
futa 様
風邪はよろしくないよ。でも新年会までには治しまーす。
3. Posted by 総ちゃんです   2010年01月08日 22:34
おお~
なかなか大作じゃないですか~
細く長く、目指してますよ~
新年会楽しみ~
風邪は復帰模様なので明日から遠征してきます!
Kちゃんにもよろしく~
4. Posted by mackk   2010年01月09日 00:41
はーい
師匠の言うとおり、細く長く(稲庭うどんのようなコシで)続けまーす!
明日からはどこ?
僥倖ですね(笑)
そちらのKちゃんにもよろしく!

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