2011年07月18日
都民の森09:45-鞘口峠(10:04)-10:30分岐点(見晴らし小屋?)10:35-11:05三頭山11:20-11:30避難小屋(昼飯)12:10-13:00 槙寄山13:15-14:10蛇の湯
温泉でまったりを繰り返しているうちに6月に突入。今年は山モードへの切り替えが遅くなった。
で、とりあえずは近場の奥多摩へ・・・
奥多摩三山のひとつ三頭山。頂上へのコースはいくつもあるが、選んだのは例によって一番楽な「都民の森」からの道。
土日は武蔵五日市の駅から直通のバスが出ているのだが、駅を降りるとバス停前にはもうかなりの人の列。
(それも予想して早めに出てきたつもりなのだが・・・・)
係りの方が人数を確認してくれて、僕のすぐ前の方々が2号車の先頭になった。(これで1時間ゆっくり座っていける!ラッキー)
バスが来るとその人数とは着席可能な数。
つまり、座席数を考慮して先に並んでいた人たちを座れる人数だけ優先的に乗車させるというシステムでした。(なるほど、よく考えています)
と、いうことで1時間バスに揺られて「都民の森」到着。
ここはもう980m、山頂まで600mもない標高差。まあ今年の幕開けとしてはこんなもんかも・・・
沢沿いの舗装道を進んで少し行くと右に橋がありそこに「←鞘口峠」の道標。
ここから普通の登山道に入るが、しばらくは先ほどまでの舗装道と平行に歩いていく。
森林館の脇が「都民の森遊歩道」との別れ。ここから峠までは尾根への取り付きとなりしばらく急な坂が続く。
汗をかきつつ約15分登ると「鞘口峠」だ。展望はそれほどないが一休みできるテラスがあり、一服するにはいい場所だ。が、この日は日差しが強く水を一口飲んだだけで通過。
尾根道を山頂目指して歩いていく。
このあたりはブナの道というらしく、周りはブナ林。
でも東北の山のようなうっそうとした感じはなく、ミズナラやカエデ、つつじなどが混じった雑木林だ。
そんな新緑の中を歩いていくのは楽しい。
途中、遊歩道との合流点で一服。暑いし久しぶりなので結構疲れる。
(ここ数年は、カミサンのペースについていけないことが多い。敵がシェイプアップしたせいか、はたまたこちらの体力減退か・・・いずれにしてもちょいと情けないのだが)
その先、コースは二手に分かれるが面白そうなので「岩場コース」を行ってみた。
(冬は進入禁止、熟練者向けと書いてある)
が、どこが岩?ってな感じであっという間にもうひとつの道と合流した。
でも、途中奥多摩湖も見えていい道だったが・・・・・
で、先ほどの休憩地点から30分ほどで小さな広場になったような場所に到着。
そこが山頂だった。(東峰にもよろうかと思っていたのだが、気づかず通り過ぎてしまったようだ)
とりあえず登頂ということでザックを降ろし、一服。
と、なにやら広場の南西側がにぎやか。行ってみると
「おー、見事な富士山」
ちょっとかすんではいるが、肉眼でははっきりと霊峰が見える。その手前は三つ峠だろうか。
思わず皆さんと同じように写真をパチリパチリ。
それほど広くない山頂にかなりの人数がいるので、昼飯は山頂から少し下った避難小屋の前で。
ここからも富士の眺めがすばらしい。まだ新しい小屋はきれいなトイレも完備されていた。
そこからは樹林の中登ったり降りたりを繰り返す、典型的な尾根道だ。
大沢山のピークを越えると造林された杉林になる。その先では左右に笹が目立つ道となり、「笹尾根」と呼ばれるにふさわしい道となってくる。
そんな感じになってくるとまもなく「槙寄山」だ。
ここでも多くの人たちが休んでいた。
南西側の眺めがすばらしい。山梨県側の尾根の向こうにここでも富士山がみえる。
僕らもゆっくり休んだ後、北に折れ数馬の集落を目指す。
ここからはほぼ下り一方の道。
ちょっとじめじめしてはいるが陽が当たらない分、涼しく感じられる。
整備された杉林の中の道をずんずん下ると不意に集落に出た。
畑や花壇に咲く花を見ながら舗装された道をなおも下っていく。
このあたりの民家は立派な造作の家が目立つ。
(産業といえば林業か養蚕くらいしか思い浮かばないが、それなりに収入があるのだろうか)
しばらく下ると川にぶつかる。ここを上流に行くと「雨乞いの滝」といのがあるそうで、その標識があったが、もうすでに「温泉・ビール」モードに入っていたオッサン、そいつはパスして川沿いの道を下っていった。
到着したのは”蛇の湯温泉”。
一軒宿の「たから荘」は300年以上の歴史あるかぶと造りの由緒ある建物だ。
そしてこの硫黄泉は鉱泉沸かし湯ながら新鮮ないい湯。湯船の先は南秋川の清流が流れている。
ちょっと昔の笛吹川一の瀬館の風呂を思い出す。(あちらはこんな大きな湯船ではありませんでしたが)
もちろん、湯を満喫した後はビールで乾杯。
今年最初の山は、のんびりゆっくりの足慣らしだった。
◆蛇の湯温泉 たから荘 (硫黄泉)
入浴料 1,000円
東京都西多摩郡檜原村2465
042--598-6001
2011年07月06日
出雲から帰った翌週には、奈良田温泉・白根館へ出向いた。
実は4月の中旬に行く予定で予約してあったのだが、風邪をひいたためやむなくキャンセル。その際にこの日に予約を振り替えてもらったのだった。
が・・・・・ここは普通ではなかなか土曜日の予約は取れない宿。
やはりまだまだ世の中、自粛ムードなのだろうか・・・・
例によって中央高速の渋滞に辟易しながらも大月からはスイスイ。甲府盆地に入ると南アルプスの白い山並みがすばらしい。
中部横断道を増穂ICで降りR52、富士川沿いの道を南下する。このあたりも温泉の宝庫、次々と立ち寄り出来る温泉の標識が現れる。ちょっと寄ってみたいがそれは我慢、早川町目指して車を走らせた。
40分ほどで早川への分岐、西へ進路をとり川沿いの県道へ入る。ここでまず行きたかったのが「赤沢宿」。以前に誰かの本で知ったのだったが、日蓮宗の総本山・久遠寺と修行の山七面山をつなぐ巡礼の道「身延往還」の宿場だった場所だ。
県道から山道に入り約10分、斜面に数十軒の集落がある。まず目に付くのが「江戸屋旅館」。昔ながらの土蔵に屋号の文字が美しい。
車を集会所の脇に止め散策を開始すると、いきなりほら貝?の音とともに講の方たちの行列に遭遇。
月山でもお見かけしたが、白装束をまとった人たちが七面目指して歩いていく。
うーん、こんな風に伝統が受け継がれているのだろう。
赤沢の家並みは宿場町だったらしい佇まい。先ほど通った「江戸屋旅館」から少し下ったところには「大坂屋旅館」もある。関東だけでなく全国各地からの鑑札が飾られていてすばらしい。
昔は30軒ほどの宿屋があったというが、今では営業している家はない。
それでも小さな集落ながら気品に満ちた家並みだ。お茶の栽培もされていて、やはり静岡に近いことがうかがえる。
ぶらぶら歩いていたら腹が減ってきた。時計をみるとちょうど昼飯時だ。
集落の真ん中あたりにある「武蔵屋」でそばを頂いた。ここは地元のおばちゃんたちがやっているという、素朴なお店。手打ちのそばと小鉢のセット(これで600円)がおいしかった。特にこの季節ならではのたけのこがうまかった。
汗をかいた後は、奈良田へ向かう道沿いにある「草塩温泉」へ車を走らせた。
名前が”草津”と”塩原”のハーフなんでおもしろそう(勝手な感想ですね)。
入浴料(500円)を払って湯船へ直行。貸しきり状態の風呂は町営の温泉施設らしく、循環ではあったが大きな湯船(こちらはジェットもあって塩素臭むんむんでした)と小さな湯船が並んでいて、この小さいほうは源泉もそれなりに投入されているようでいい湯感。
事務所の奥では皆さんが葱刻みの真っ最中。(何かイベントでもあるのか・・・・わかりませんでしたが棟続きの隣はお寿司屋さんになっていて、温泉の受付もしてくれた大将もいい感じのお人柄でした。)
温泉でさっぱりした後は宿へ向かう。途中「中央構造線」の表示もあり これがフォッサマグナかと思いつつ(本当は全くの別物ですね)、で何が?という感じだったが日本列島の「背骨」を通過した。
南アルプスといえば白籏さんを思い浮かべるのは子供の頃、切手収集が楽しみでその中の国立公園シリーズでの図柄が印象に残っていたから・・・・・氏の作品を展示する記念館は多くの場所にあるがやはり一番のフィールドである南アルプスの麓のこの場所がふさわしい。
本当はここには白峰三山を縦走して降りてきたかったのだが、それを待っているといつのことになるかわからない(笑)。でもまた南アには行きたいと思った。
すばらしい写真を鑑賞した後はお隣の「早川町歴史民俗資料館」へ。
(国内外を問わず旅先でこういう施設には必ず立ち寄るのだが)ここでおもしろかったのは「山の生活」。
雪が解けると家族全員で山に入り、小さな小屋を拠点に狩猟や山菜とりなどで1ヶ月ほど暮らしていたという昔の人の生き方がリアルに展示されている。
奈良田の語源はその昔、女帝・考謙天皇が健康回復のために奈良の都から訪れたことからだったという説もここで教わった。また、この集落の方たちの言葉は周りとは違っていたともいう。やはり歴史と文化いうものは奥深い。
呆けた頭に久々学習させた後は宿に戻り、待望の温泉。(また、ネジ逆戻り?)
男女それぞれに内湯と露天が配され、やはり時間交代で入浴できる。
浸かった瞬間、「全然違ーう!」と思ってしまった。こう言っては失礼だがちょっと前にお邪魔した草塩温泉とは大違い!お湯が身体にまとわりつくような感覚だ。当然かけ流しで新鮮だし、成分も濃いのだろう。
多くの人がこの温泉を目指してくるだけある、極上の湯だった。
露天風呂からは近くの山並みや早川の流れも見ることができる。
翌朝まで何回も堪能させていただいた。
食事は山の幸メインのこんな感じ(まだまだありましたが)。
どれもうまかったが、ここでも!
こいつははずせないですね。
一夜あけた日曜日。今日も晴天、麗しい。
宿を出てからは、まずはもうひとつ温泉「西山温泉・湯島の湯」へ・・・
かけ流しながら露天だけの湯船。
(西山温泉には有名な「慶雲閣」もあるが、立ち寄りはNGとのこと。)
ここのお湯もちょっと白根館の湯に似た、いい感じの湯だった。
そしてすばらしいのがここのロケーション。
露天の先は早川の流れがすがすがしい。
周りの木々も新緑が美しく、うっとりする。
ビニールの囲いはちょっと興ざめだが気持ちよい湯浴みを満喫した。
さて、こちらに来て見てみたいと思ったのが「見神の滝」なのだが・・・・・・
そこに行く間にまずは郷土の物産店へ・・・・
そしてその後、立ち寄ったのが「ギャラリー・オゴン」。
アフリカンチックな木の彫刻がすばらしいギャラリーだ。
ここの主、渕上照生さんの彫刻はそれぞれの作品に生命力が溢れている。
いろいろお話を伺ったがやはりこの早川で育った、オノオレカンバの材料(樺の一種?)がいいという。
確かに硬く、工作は難しそうだがつやもあって美しい。
さすがに彫刻には手が届かないが川原の流木で作ったハンガーが面白く、そいつを購入。(流木ハンガー制作のワークショップも時には催すらしいです)
奥さん?の金井君恵さんはガラス工芸をやっていてその作品も展示されている。(またもや)ネックレスにする作品を購入するカミサンだがその間に金井さんが戻ってきてチェーン止めなどをやっていただいた。
御両名としばし世間話。
とにかく木々の緑が目の保養になったことなどを言うと、
この辺り(奈良田温泉からはだいぶ下ってくる)ではもう、新緑の時期は過ぎて
葉っぱもかなり色濃くなってきたという。
(僕らにとってはそれでも素晴らしい緑だが・・・・)
その日は朝のうち野鳥ウォッチングのイベントが行われていたそうで、隣の部屋で鳥の写真を拝見。
僕らも山では鳥の声は数々聞くのだが、めったに会えることはない。
写真を撮っている方々のいろいろな苦労話?なども聞かせていただいて楽しかった。
「見神の滝」はここから30分ほど、ダム湖を過ぎて山に分け入ったところにある。
林道がこの先は通行止となっている。ここから先は静岡県の井川に続いているらしい。
いつか通ってみたい道だ。
滝は春の雪解け水を流していた。ここでもまわりの緑が鮮やかで本当に気持ちがいい。
ダムが出来る前は沢沿いにあった村も今ではなくなった。
でも高台にはここにも茶畑などもあって普段の営みが行われている。
ダムのそばには昔、学校だったという施設の「ヴィラ雨畑」がある。まずはそこで昼飯。
このラーメンが結構いけた。
叉焼の替わりか、豆腐がのっている。
(ここの豆腐料理コースもおいしそうなのですが、予約制ということです)
さっぱりした、東京風ラーメンだ。
(肉うどんもおいしかったらしいです)
「後で、温泉浸らせてもらいます」と言って。教えてもらったのがこの吊橋。
その後はヴィラ雨畑のすぐ前にある硯の資料館、「硯匠庵」を見学。
係りの方がとても親切に案内してくれ、雨畑硯の素晴らしさを教えていただいた。
このあたりはいい粘板岩の産地だそうで本場中国の書道家も一目置くそう。
工場では職人さんの仕事ぶりを見て硯造りの工程から、名作の硯の鑑賞?まで楽しいひと時を過ごさせてもらった。
また、この建物も素晴らしく、そんな話をしたら
「早川町にまだお金があったころに作ったからね」
とのこと。まだまだ交付金が多かった時代のことだろうか・・・・
で、恒例の最後の一浴。
ここまで来たら下部温泉にも行ってみたかったが、今回は
道をはさんだ先ほどのVilla雨畑にある、「すず里の湯」へ...
食堂の奥にちょっとおしゃれな外観の湯小屋がある。
14度の鉱泉を加温し利用。
そのため、循環は仕方ないのかもしれないが、
ここも小さな湯船にはいい湯が溢れている。
女湯には露天もあったようで、それもすがすがしそうだった。
まだまだ他にも行きたい場所はあったが、
”新緑に包まれた、山梨県早川町”
まさにワンダーランドだった。
date:2011.05.14 -15
◆赤沢宿 そば処武蔵屋
土日・祝日のみの営業 11:00~15:00 (冬季休業)
0556-45-3117
◆草塩温泉 (含重曹弱食塩泉)
入浴料 500円 10:00~19:00
山梨県南巨摩郡早川町草塩321-1
0556--45-2507
◆南アルプス山岳写真館 白簱史郎記念館
(共通=早川町歴史民俗資料館)
入場料 500円 10:00(土日祝 9:00)~16:30
山梨県南巨摩郡早川町奈良田486
0556--48-2552
◆奈良田温泉 白根館 (含硫黄・ナトリウム・塩化物泉)
山梨県南巨摩郡早川町奈良田344
0556--48-2711
◆西山温泉湯島の湯 (カルシウム・ナトリウム・硫酸塩泉)
入浴料 500円 10:00~18:00
山梨県南巨摩郡早川町高住758
0556--45-2511
◆ギャラー オゴン
山梨県南巨摩郡早川町町保1525
0556--45-2770
◆VILLA 雨畑
山梨県南巨摩郡早川町雨畑699
0556--45-2213
・硯里の湯 (単純硫黄泉)
入浴料 500円 10:00~19:00
◆硯匠庵
硯学料 200円
山梨県南巨摩郡早川町雨畑701-1
0556--45-2110
2011年06月19日
先週の木曜日、「鉄カブト」を聴きにロッキートップへ行ってきました。
この日は夜から雨の予報。雨雲も夕方までは我慢してくれていましたが、銀座駅に着く頃にはぽつぽつと・・・・・
そのせいかどうかはわかりませんが観客は僕らのほか一組だけ。
ちょっとさびしい感じです。
あれれ?それとリードヴォーカル&ギターの斉藤さんがいません。
「どうしたのかなあ?」と思っているうちにファーストステージの始まり。
なにやら急用が入って欠席との事。
ピンチヒッターは彼らの先輩という、鈴木さんが勤めます。
で、一曲ごとにキーの確認と進行の相談が入ります。
でもそれもいいもの。
いつもとは違う選曲で
"Blueridge Mountain Home"
"Rollin' in My Sweet Baby's Arms"
などなど、
普段(といってもこちらもご無沙汰だったのですが)のステージでは聞けない
オーセンティックなナンバーの数々。
果ては "Forggy・・・"まで!・・・・懐かしい曲の連続でついつい口ずさんでいました。
(でも、今日は "Caravan" 聴けないか・・・と思っていましたが、)
そんな中、斉藤さんが遅れて到着です。
そして第二ステージからはいつもの「鉄カブト」。
おなじみテーマ曲の後は
"Midnight Moonlight"
David Grisman の来日公演をみて”ぶっ飛んだ”という
(もちろんぼくもそのひとりですが)
彼らの演奏。若干のメンバー交代はあるといえ、さすが30年以上のキャリアだけあります。
実は「鉄カブト」の皆さんには昔お世話になっていました。
このオッサン20代前半の5年ほどブルーグラスを中心とした企画団体をやっていたのですが、
その時、軽井沢でやっていたフェスをはじめ都内のコンサートにも出演してもらっていたのです。
<軽井沢では彼らの "Caravan" にこれまたぶっ飛んだ思い出があります。>
僕は、フィドルの野村さんのプレイが好きでした。
実は1ヶ月前、友人から(彼が知り合った”Bluegrass Porice"を聴きに行こうと)誘われてここに来たときに偶然?鉄カブトも出演していたのでした。
僕がその後日本のブルーグラス界から遠ざかっていたのが原因なのですが、
30年ぶりにお会いしたメンバーの方々にご挨拶。
でもその日の最初のステージはフィドル無し。
遅れてやってきた野村さんが僕の顔を見てすぐ気づいてくれたのはうれしかったです。
その際にお願いした(何度も出ますが)"Caravan"、リクエストということで演ってくれました。
うーんん!やはりいいでねえ。
確か、軽井沢のフェスでは10分近くやってたと思いますが、この日はさすがにその半分位の時間くらいで終了。
でもやっぱり凄いバンドです。いずれにせよ30年以上続けていることがすばらしい。
(僕らは5年でポシャリました------すみません)
ステージ後、野村さんといろいろお話できたのも楽しかったです。
(でも、ちょっと?飲みすぎでした・・・・なおかつ、写真は慣れないコンデジ&ノーフラッシュなんでブレブレですね。それもまたごめんなさい)
2011年06月13日
<==その3
一夜明けた朝もいい天気。
松江駅からループバス「ぐるっとレイクライン」に乗り込む。最近はあちこちでこういう観光ループバスが運行されている。震災前に行った仙台でもそうだったがレトロなデザイン。50分ほどで市内の見所をガイド付きで一周してくれる、観光にはもってこいのバスだ。
まずは松江城大手門前で下車。
◆堀川遊覧船◆
すぐに城には行かずもうひとつの”ぐるっと”、堀川遊覧船に乗船。
(最初に一回りすると町の概要が掴めていいんです。)
実は以前テレビで見て、ぜひ乗ってみたいと思っていたのだ。要するにお堀をぐるっと一周する船だが、当然のこと数々の橋の下をくぐる。その中でも特に水面からの高さが低い、いくつかの橋では、船の屋根がぐぐぐぐっと下に下がる。その際は乗客もかがんで通過する。
出航する前にまずはその予行演習をする。
船頭さんの合図で乗客みんなが頭を下げる、なかなか面白い体験。
船はゆっくりと水面を滑っていき、顔に当たる風が心地よい。
松江城は経済的な理由から堀まわりすべてには石垣はないらしい。その分、緑豊かな自然の要塞は見ていて飽きない。
途中普通の住宅街を通過する場所もあり、そのあたりでは船頭さんの案内もボリュームを落とす。確かに洗濯物が干してあったり、花壇があったりしていて「お宅訪問」みたいで楽しい。最近流行のイルミネーションで飾っている家もある。
船は約一時間でお堀を一周、まずはつかみOK(?)。
◆松江城◆
松江城は1611年築城、今年がちょうど400年目にあたる。と、いうわけで「開府400年祭」と称してさまざまなイベントが行われていた。目にはしなかったのだが「まつえ舞姫隊」とかいうグループ(MTE48?)の歌が響いていた。
城はなかなか立派な造り。石垣は野面積といわれる、自然の石をそのまま積み上げたものだ。
この日はこどもの日ということで、小学生以下は無料とのこと。大勢の家族連れで込み合っていたが、桐の階段を登り6階に当たる望楼からの眺めは素晴らしい。
僕らは城と小泉八雲記念館、そして武家屋敷がセットになった入場券を購入したのでそのまま城内を歩き塩見縄手へと向かった。歩いていくとこのお堀の内側にも普通の民家がある。先祖が藩士だったのだろうか。こんなところに住んでいるなんて・・・・なんかうらやましい気もする。
先ほど船で通過した「稲荷橋」を渡り、城外に出ると面白そうなお店が並ぶ一角。ついつい足を踏み入れてしまう。ちょっと汗ばんでいたので、ゆずサイダーを頂く。
さっぱりしたいい味。ジャムや「乾燥なめこ」などいろいろ買ってしまった。 並びには骨董品店や藍染のお店などもあり、 楽しく 覗かせてもらった。
◆小泉八雲記念館と旧居◆
小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)は僕にとっては中学時代の英語の教科書の中にあった、”Kwaidan" が最初の出会い。その後彼がアイルランドの血を引いてることを知り、改めて興味を引かれた。と、いうわけでぜひともここには行ってみたかった。
ハーンといえば松江を思い浮かべるのだが、実際彼がこの地で暮らしたのは1年3ヶ月だけだった。でもここで生涯の伴侶となるセツ夫人と出会ったのは有名な話。彼女との会話の中から「怪談」が生まれたのだ。県境は跨ぐが水木しげるさんの出身地境港もすぐ近く、この辺は霊のパワースポットなのだろうか。現在は彼のお孫さん?が館長をなさっているが、興味深い資料が数多く展示されている。
イザベラ・バードもそうだが、明治時代に日本を訪れた外国人の感想はとても面白い。日本人の礼節さを賛美する一方、まだまだ未開人という描写もまた多く見られる。でもハーンが近代化に向けて突き進む明治の日本にアンビバレントな思いを抱いていたこともまた事実だ。そのことは震災を経験した今のわれわれにとっても重要な問いかけになるのではないだろうか。記念館では写真NGだったが、旧居のほうはOK。こざっぱりとしたいい家で昔の日本家屋の良さが味わえる。欄間や襖はもちろんのこと、決して大きな庭ではないがその佇まいが素晴らしかった。
◆武家屋敷◆
もうひとつの見所がこの武家屋敷。城下町には日本中で見られるが、ここの造作も面白かった。裏庭に面した部屋がプライベートな住居で表側とは違う質素なつくりとなっている。井戸や湯殿も保存されていた。
◆堀川ビール園◆
腹もすいたところで、どこかで飯にしよう。と思うが、このあたり蕎麦屋はあるがほかにめぼしい店はない。(そばは昨日も食ったし、どうせならちょいとがっつり「しまね牛」でも食いたいと)うろうろしていると目に入ったのがここ。暑いし、冷たい生もいいねえ、とばかりにそそくさと入園?カミサンは3種のビールセットを僕はペールエールを注文。ツマミもそれなりに頼むが、やっぱりあった、しまね牛。適度なサシで抜群のうまさだった。
ここのコースターをカミサンが気に入り、ひとつくれないかと係りの方に頼んだら、数枚のコースターに加えオリジナル便箋までお土産に頂いた。(ありがとうございます)
◆カラコロ広場と旧日銀◆
地ビール園からすぐのところにも遊覧船の乗り場がある。
ここで2度目の乗船。(乗船券は1日有効で何回でも乗れます)今度は「カラコロ広場」というところまで、30分ほどの船旅。
乗り場から5分ほどで先ほど通ったお堀に入るのだが、午後の日差しの中でまったりくつろぐのも(ビール飲んだ後だし)いいもんだ。
このあたりはいろいろなお店が並ぶ、商店街。ここではカミサン主導で店巡り&プチ・ショッピング。面白いお店もたくさんあったが、向かいには旧日銀があり地下の金庫が見られるというのでそちらも拝見。カラコロ工房という店もあり、ここではこの日が誕生日というカミサン が「自分に御褒美」とネックレスを作ってもらっていた。
その間、僕は恒例「最後の一浴」の場所探し。当初は玉造温泉まで行くことも考えてはいたがさすがに往復の時間を考えると・・・・としんじ湖温泉で立ち寄りできるところを探す。しんじ湖温泉では日帰り入浴できる宿は少ない。何軒か電話をかけるが、結局ここから歩いてもいけそうな「ニューアーバンホテル」へ。
ホテルの浴場なので泉質は期待していなかったが、宍道湖の眺めは素晴らしい。まあ、こうやってのんびりと旅の汗を流せるだけでもいい。
と、ゆっくりした後はまた、ループバスに乗って駅を目指した。が、まだ時間はある。県立美術館で途中下車。この日は「赤塚不二夫」展が開かれていたが、さすがにそれを見るには時間がない。(でも面白そうでした。帰りに「バカ大オフィシャルTシャツ」お買い上げ=>これでいいのだ!)
せっかくここまで来たので、湖岸に出る。夕陽鑑賞にはまだ早かったが、もうすぐという時刻で湖面にきらめく陽の光が美しい。
そして、びっくりしたのが渚に溢れる蜆の貝殻。当たり前なのかもしれないが、単純に感動。
地元の人たちとともにのんびりと暮れ行く一日を楽しんだあとは・・・・・・
駅に戻る。空港連絡バス出発までまだ1時間以上の時間があったのでとりあえず「板わかめ」を購入(これは島根にきたら是非購入の逸品)後、駅ビル内のラーメン居酒屋へ。
焼酎片手にツマミを食いつつ思い切り悩みながらも、僕は「しじみラーメン」、相方は「アゴダシ塩ラーメン」を注文。「しじみ・・」はまあまあって感じの味。ところが!! 「アゴダシ・・・」は絶品だった。(最近はオーダー負けすることが多い) 絶妙な出汁が柔らかい塩味とあいまっていいハーモニーだった(僕は一口食べただけだったが...悔、、、)
米子からの飛行は順調で予定より10分ほど早着。で、サンライズでの旅立ちからちょうど48時間後、自宅から5分ほどのところに停まってくれるバスに間に合った。
これまでとは違う、東京タワーもライトアップしていない暗い節電都市(でも他の国ではこれが普通かも・・・なのですが)を眺めながらの帰宅となった。
2011年06月12日
彼が最近2枚のアルバムを立て続けにリリースしたこと(ナットキング・コールとビリー・ホリデーのカバー集)、そして今日のステージのことも日経の夕刊で知りました。バックは梅津和時、小山彰太、井野信義はじめ考えられないメンバーです。
考えてみれば最後に憂歌団を見たのは、今はなき九段会館。フライング・ブリットーズやダン・ペン&オールダム、トム・パクストンを見たのもそこでした。地震の日、あそこで悲惨な出来事が起こっていたことは今でも忘れられません。
その憂歌団休眠ライブの後の木村さんのソロ活動は知ってはいましたが、足を運ぶことはありませんでした。
さて、今回のステージ。
まずは「サマータイム」で幕開け。
相変わらずの木村節。あー、なんか懐かしい!タイムトリップしたみたいです。
2曲目もスタンダードナンバー(最近曲名出てこん!歳のせいか!?)
そしてその後中東風の変なおっさんが2人ほど乱入、一人はラッパを片手にもう一人は拡声器で変な日本語を語りながら入場。
それが、嶋本高之(Tp)・太田恵資(Vln)の2人だった。
そして始まった曲は「コーヒー・ルンバ」!
うーん、やはりリズムはしっかりしているしアレンジもちょっとこじゃれた感じで素晴らしい。
その後も次々とスタンダードナンバーを披露してくれます。
(個人的には"Gee Baby....."が良かったです)
やっぱり今日はこの手の曲中心だよね・・・・と思っていると
なんと、突然「10ドルの恋」。
おー、やってくれました。
で、それからは憂歌団時代のナンバーが続きました。
それにしてもこのバンドは凄い!ギターの池田定男、ピアノの田中信正も要所を得た演奏でもりあげてくれました。
楽しかったのは「お掃除オバチャン」。
途中のソロもわくわくもので、
曲がスイングのリズムにぴったり収まって、まるでボブ・ウィルスみたいで最高でした。
そして最後は「上を向いて歩こう」。
もちろん、一緒に声だして歌ってましたよ。
アンコールも3曲。
「サニーサイド・オブ・ザ・ストリート」で締めくくり。
こんな状況の中で、だからこそ前を見つめて生きていくことが大事。
そんなことを思ったライブでした。